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未来型デバイスのアイデア結集-「プリンテッド・エレクトロニクス」展

日刊工業新聞より。
未来型デバイスのアイデア結集-「プリンテッド・エレクトロニクス」

7/10まで都内で行われたプリンテッド・エレクトロニクス(PE)の国際会議
「プリンテッド・エレクトロニクス・アジア2013」のレポートが日刊工業新聞サイトにて
取り上げれられています。
「セルロースナノファイバー」関係で当ブログでも取り上げています大阪大学の能木雅也准教授も
発表を行っている様です。
PE技術(有機材料技術)についてはやはり信頼性・耐久性をいかに向上させるかが
ポイントなのではないかと思います。一方で安価に大量生産できるでのあれば使い捨ての用途も
考えられますので、その場合は廃棄におけるコスト・安全性が問題になります。
今のところでは後者の可能性の方が実現性が高いのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

当ブログ関連記事:
発電する紙

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紙の太陽電池やひらひら舞うトランジスタ、くしゃくしゃに折り曲げられるアンテナ―。印刷技術でデバイスを作るプリンテッド・エレクトロニクス(PE)技術が夢のようなデバイスを誕生させている。10日まで都内で行われたPEの国際会議「プリンテッド・エレクトロニクス・アジア2013」(英IDTechEx主催、日刊工業新聞社後援)では、スマートな未来型デバイスのアイデアが集まった。(藤木信穂)

軽くて柔軟
 「羽のようにひらひら舞う」。東京大学の関谷毅准教授らが開発した有機アンプシステムは、重さ1平方メートル当たり3グラム、厚さ1・2マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の極薄フィルムを使った軽やかなデバイスだ。まさしく空中を羽ばたくように舞い降りる。
試作品は大きさ8センチ×8センチメートル。フレキシブルな有機材料を使っているため、手でくしゃくしゃに丸めてもダメージが残らない。

プリンテッド・エレクトロニクス・アジアで講演する英IDTechExのハロップ会長
プリンテッド・エレクトロニクス・アジアで講演する英IDTechExのハロップ会長

 関谷准教授らが目指す研究のキーワードは、大面積・極薄・軽量・フレキシブルな有機デバイスだ。現在、期待するのがバイオメディカル分野への応用。染谷隆夫教授らと高温の滅菌プロセスに耐える
有機トランジスタを開発しており、初期のがんを検出するセンサーなど体内に埋め込める医療用デバイスの用途を開いた。

 関谷准教授はこれから「“インパセプティブル(目に見えない)・エレクトロニクス”の時代が来る」と見通す。

 大阪大学の能木雅也准教授は、透明な紙の太陽電池や折り畳める導電性の紙など近年の成果を発表した。
紙の原料である木材パルプの繊維を幅約15ナノ―30ナノメートル(ナノは10億分の1)まで細かくした材料「セルロースナノファイバー」がその鍵を握る。プラスチックよりも強度が高く、透明で自在に曲げられる。

 この材料で作った太陽電池は紙なのに透明だ。軽く折り畳めるため、どこにでも持ち歩ける。「太陽光で発電した電気で情報を送受信する“ペーパースマートフォン”の実現も遠くない」と能木准教授は考える。折り畳んでも電気を流し続ける「導電性の紙」の開発にも成功しており、折り畳んで周波数を手軽に変えられるアンテナなどに応用できるという。

価格破壊
 海外から注目の技術も発表された。炭素物質グラフェンの印刷用インクを開発・製造するのは、英ケンブリッジ・グラフェンプラットフォーム(CGP)。著名なグラフェン研究者であるアンドレア・C・フェラーリ同大教授らの知財を基に、日本のアイトリックス(東京都渋谷区、長谷川正治社長、03・3791・3711)が同大と共同で設立した。

CGPが開発したグラフェンインクを使用した印刷物
CGPが開発したグラフェンインクを使用した印刷物

 天然グラファイトを超音波で分解してナノレベルに粉末化し、溶液に分散させてインクを作る。グラフェンシートを作る際に使う化学気相成長(CVD)などの手法に比べて簡易で圧倒的に安価だ。天然物質のため、インジウム・スズ酸化物(ITO)膜などの従来の透明導電膜よりも10分の1程度に安くなる。

 これをPEに適用すれば、太陽電池やディスプレーに使う透明配線や電極を低コストかつ大量に作れるというわけだ。長谷川社長は、これだけ材料の価格破壊が起これば「将来はあらゆるエレクトロニクスがオーガニック(有機)素材になるだろう」と予想する。

 南アフリカのケープタウン大学発ベンチャー、PSTセンサーズはシリコンを印刷して温度センサーを作る技術を発表。オランダのデルフト工科大学も、フレキシブル基板に液体シリコンを塗ってトランジスタを作製する技術を報告した。
半導体の主要材料であるシリコンは通常、固体や気体で使われるが、液体状にすればPEで回路が描けるようになる。日本では北陸先端科学技術大学院大学の研究が有名だ。

車に劇的変化
 そのほか、PEが与える自動車業界へのインパクトについても語られた。
有機薄膜トランジスタの最新成果を披露した産業技術総合研究所の牛島洋史氏は、「PEによって自動車産業にパラダイムシフトが起こる」とみる。自動車はエレクトロニクスの集合体。本格的な電気自動車(EV)時代が到来する頃には、部品は印刷技術で簡単に製造できるようになっているかもしれない。

 印刷工程で素早く、大面積に製造できるPE。環境に優しい材料で製造でき、完成したデバイスはしなやかで軽い。PEが開く未来のテクノロジーから目が離せない。

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