【抜粋記事】自動車軽量化へ「木」に脚光 鉄の5倍強い新素材CNFの実用化急ぐ

NEWSWEEK
自動車軽量化へ「木」に脚光 鉄の5倍強い新素材CNFの実用化急ぐ

KYoto-univ_yano-CNF_chip_image1.jpg

木などの繊維から作る「セルロースナノファイバー(CNF)」が自動車の軽量化を実現する新素材として注目を集めている




CNFは木の繊維をナノレベル(ナノは10億分の1)まで細かくほぐした素材。鉄に比べて重さは約5分の1と軽く、強度は5倍以上。植物由来のため二酸化炭素(CO2)の排出削減につながり、国土の7割を森林が占める日本にとっては調達しやすい持続型資源としての期待が大きい


CNFの研究は京都大学の矢野浩之教授が20年ほど前から始めた


CNFはすでに化粧品や大人用紙おむつ、ボールペンなどに採用されている。車部品向けは、デンソー、ダイキョーニシカワ、トヨタ紡織など約20の企業、大学などが参画し2020年までに10%の軽量化を目指すプロジェクトが昨年末から環境省主導で動き出す


トヨタ自動車の車体開発設計者、松代真典氏は、CNFが需要を増やせるかどうかは「低コストで作れるかどうか」にかかっていると指摘


CNFと樹脂を混ぜるのは水と油を混ぜるような難しさがあり、その実現には複数の工程が必要であるため、製造コストは1キログラム当たり5000円―1万円だった


京大などが昨年、新製法「京都プロセス」を確立、別工程だったパルプのナノ化と樹脂との混合を同時に行う方法を生み出した。新製法で量産が進めば製造コストは1キロ1000円まで下がるとみている。炭素繊維の約3000円と比べても安い


軽量化素材として現在広く使われる1キロ200円の高張力鋼(ハイテン材)などと競えるよう、同教授は30年までに1キロ約500円を目指す


炭素繊維市場を先頭で引っ張ってきた東レは「製造プロセス全体でペイするか、部品として値段が下がるかどうかが一番大事」(広報)とし、加工しやすい中間材料や加工方法などを開発して取引先にコストが下がる提案をしている


専門家らは高張力鋼やアルミ合金も中期的にコスト競争力を維持し続けるとみているが、経済産業省は技術進化と大幅な製造コストの低下により、国内CNF市場が30年に1兆円、車用材料向けは最大約6000億円と予測している



当ブログ関連記事
CNF混合でメッキ部品、日立マクセルが車のドアノブ試作
セルロースナノファイバー最前線・企業編 日本製紙−世界最大規模で量産
セルロースナノファイバー最前線・企業編 王子ホールディングス

    

関連記事
スポンサーサイト

この記事へのコメント

トラックバック

URL :

プロフィール

miyabi

  • Author:miyabi
  • 2013/1よりディスプレイ周りの技術情報を掲載。

    Twitter @deep2black
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最近の記事
タグリスト
カテゴリー
アーカイブ
リンク
人気記事
ブログ内検索
関連書籍
RSSフィード
Twitter