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【抜粋記事】AI自働運転の開発でNVIDIAと協業したトヨタは何を得るのか? そしてNVIDIAは?

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AI自働運転の開発でNVIDIAと協業したトヨタは何を得るのか? そしてNVIDIAは?

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NVIDIA(エヌビディア)のテクノロジーカンファレンス「GPU Technology Conference 2017」の基調講演において、NVIDIA 創設者兼CEO ジェンスン・フアン氏は、自動運転車の開発でトヨタ自動車と協業することを発表し、同社の次世代SoC(System On a Chip)であるXavier(エグゼビア)が搭載されることを発表


トヨタ以外に、すでにアウディ、メルセデス・ベンツと自動運転分野での協業発表を行ない自動車業界の主要なプレーヤーに躍り出ようとしている




NVIDIAは1993年に創業。1996年にNVIDIA初のグラフィックスチップ製品「NV1」を搭載したグラフィックスカードがダイアモンドマルチメディア「Edge 3D」発売


NVIDIAが飛躍したのは、次作となるRIVA 128(NV3)から。このRIVA 128ではDirectXに対応し、その高速な実行性能からDirectXに対応する代表的な3Dグラフィックスチップメーカーとしての地位を確立し、Windows PCの普及とともに成長


1999年には同社の代名詞となる初のGPU(Graphics Processing Unit)「GeForce 256」を発売。このGPUという言葉もNVIDIAが“1秒で1000万ポリゴン以上の能力をもつものがGPU”と定義したものであり、GeForceシリーズの成長とともにGPUというジャンルを定着させ、2000年にはかつてのライバルだった3dfxを吸収合併


次の転機は2006年のCUDA(クーダ、Compute Unified Device Architecture)の発表


グラフィックスチップは処理能力を描画に特化し、ある程度決まった形式のデータに制限することで処理を高速化。しかもその処理は同時並行で行ないやすいため並列処理性能を高めてきた。その結果、並列コンピューティングにも使えるような構造になっていた


今までスーパーコンピュータで行なっていたような大規模並列計算を、C言語を理解していればデスクトップ PCで行なえるようになった。大規模並列計算の代表的な例としては、クルマの開発でも用いられるCFD(数値流体力学、Computational Fluid Dynamics)、FEM(有限要素法、Finite Element Method)による構造解析など、ある一定の単位に分割して繰り返し計算を行なう分野があり、シミュレーション計算に非常に向いている


自動車産業の分野でNVIDIAの名前が表で聞かれるようになってきたのが、この2010年になる


ここで主にNVIDIAが提案していたのは、IVI(In-Vehicle Infotainment)の部分


このIVIなど表示関係での代表的なNVIDIA製品搭載車が、テスラモーターズの「モデルS」や、アウディ「TT」から搭載が始まったバーチャルコクピットになる


2014年のCESにおけるアウディの発表は衝撃的で、CESの会場では量産状態に近いTegra 3搭載のアウディ TTのコクピットが展示されるとともに、CESの外会場ではTegra K1を搭載した自動運転車による無人自動駐車デモを実施。しかもそのTegra K1は「zFAS」という形でモジュール化され、自動運転時代が近いであろうことを示していた


2014年はNVIDIAが表示装置の会社からAI(Artificial Intelligence、人工知能)の会社へと変わっていくターニングポイントだったことになる。また、クルマにおいては、ディスプレイなど表示装置関連のみでなく、自動操縦コントローラの市場もターゲットであると外部に明確に宣言した年


2017年のCESの基調講演はNVIDIAのフアンCEOが担当することになった。その年のテクノロジーを代表する立場へと駆け上ったことになる。この基調講演でフアン氏は、アウディと協業して2020年にAIカー(AIによる自動運転車)が登場することを発表。そのほか、NVIDIA製SoCの自動車メーカーへの納入元としてボッシュ、ZFとの協業を発表


トヨタが採用を決定している30TOPS DLという値は車載AIの分野で一つの指標になるだろう


AI自律自動運転の開発を考えると、一刻も早く開発環境を築き上げ、さまざまな状況における判断を学習させ、その結果を検証していきたいのはどの自動車メーカーも同じ


ギル・プラット氏は豊田章男社長が掲げる4つの理想を、安全(Safety)、環境(Environment)、誰もが使える移動手段(Mobility for All)、楽しい運転(Fun to Drive)と紹介しており、「Guardian Angel(ガーディアン・エンジェル、守護神)/Parallel Autonomy」「Chauffer(ショーファー、運転手)/Series Autonomy」という2つの方向性で自動運転開発を進めていく「Hybrid Autonomy」を行なうという


このNVIDIAの開発環境を必要とするのはトヨタのみにとどまらない。トヨタに納入する企業の多くが、NVIDIAの開発環境を導入することになっていく。世界最大級の生産量を誇るトヨタ、フォルクスワーゲングループの先進企業であるアウディ、ダイムラーグループの中核であるメルセデス・ベンツもNVIDIAを採用し、世界最大級の自動車部品サプライヤーであるボッシュ、ボルボの主力サプライヤーであるオートリブもNVIDIAを選択した。自動車業界のAIシステムのデファクトスタンダードになりつつあるのは事実


いずれにしろ、リッチな車載半導体であるXavierを採用するということは、スーパーリッチなAI開発環境を揃える必要があることだ。これにより、トヨタはアウディやメルセデス・ベンツと同様の強力なAI実行環境を整えることになり、あとは各社の開発力の勝負


すでにNVIDIAは半導体メーカーというより、AI開発プラットフォームを広範に提供するメーカーとなっており、その実行環境として強力な演算機能をもつ開発用・車載採用のGPUも提供していると捉えたほうが分かりやすいだろう


このAI開発プラットフォームで大切になるのがソフトウェア品質


これを実現するのに大切なことが、実際の利用者からのレポートになる


トヨタ製品が圧倒的に優れている点は、だれもが認めているように品質にあり、その品質を支えるのが現場のカイゼン力


トヨタが大規模導入したものには、トヨタ側からカイゼン要請が行なわれ、そこに真摯に応えていくことで品質は上がっていく



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