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【抜粋記事】EV時代の知られざる勝者 ダブル・スコープ|電池部品メーカー

日経ビジネス
EV時代の知られざる勝者 ダブル・スコープ|電池部品メーカー

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ダブル・スコープの韓国工場の生産ライン。伸ばされたセパレーターを巻き取る最終工程だ。
レーザーで厚さなどの品質をチェックする

http://w-scope.co.jp/

韓国サムスン電子出身の崔元根社長が、2005年に創業した電池部品ベンチャー。売上高は100億円に達する段階だが、急成長を続けており、1000億円規模を目指す。強みは他社を圧倒する生産技術





崔社長は、韓国のサムスン電子出身。今や同社の中核となった液晶事業の商品企画畑を歩んだ人物


液晶事業で課題だったのは部品の調達。とりわけ光学フィルムは日米欧のメーカーに握られていた。「最も利益率が高いのは付加価値の高いフィルムだ」


ダブル・スコープの主力製品のセパレーターは正極と負極を行き来するイオンを通すフィルムの一種だ。当時、セパレーターは日本のお家芸とされ、世界トップの旭化成、2位の東燃ゼネラル石油(現在は事業譲渡により東レ)で世界シェアの過半を占めていた


17年12月期の売上高は120億円を見込む。世界シェアは15年時点で8位(富士経済調べ)。16年はさらに順位を上げたとみられる。売上高営業利益率は20%を超え、他のフィルムメーカーと比べても優位に立つ


逐次二軸延伸法──。この生産技術を使うラインこそが、同社が後発ながら優れたコスト競争力を実現した原動力だ。「原料の配合は2割。残りの8割の秘密がここにある」(崔社長)


旭化成などの大手の生産技術の主流は、同時二軸延伸法と呼ばれるもの。フィルムを縦方向と横方向に同時に伸ばしていく方法で品質管理がしやすい。ただし、業界では、最大で縦横6倍=計36倍までしか伸ばせないことが通説


ダブル・スコープの延伸法は違う。まず横方向に伸ばし、伸ばしきったフィルムを今度は縦方向に延伸していく。縦横10倍=計100倍まで延伸できるため、従来法の3倍の生産性があるが、フィルムの厚さにムラができやすく、業界では「ご法度」とされてきた


ダブル・スコープの強みはこのような生産技術にある。同社はラインを新設する際、東芝機械などの設備メーカーから装置を購入するが、生産設備の調整は完全に自社の技術者だけで行う。創業以来、約10年間をかけて、逐次二軸延伸法で歩留まりが高い方法を磨きに磨いてきた。1号ラインの稼働開始時はわずか1%にすぎなかった歩留まりを90%に高めたからこそ、圧倒的な低コストを実現できたとする


ダブル・スコープはフィルム製造や生産設備の専門家など、他社からの引き抜きも含めて36人の「宝」ともいえる人材を抱える。新ラインの設備は彼らのノウハウを基に約2カ月かけて調整する。設備メーカーに任せないのは「生産技術は設備メーカーから他社に漏れるから」(崔社長)


当時シェアトップだった日系電池メーカーと議論することで、最先端の技術のヒントを得ること。もう一つは、日本企業として韓国に工場を立ち上げれば、外資企業の優遇として工場用地の借地費用の50年間免除や法人税の大幅減免を受けられること。設備投資が韓国企業の数分の一で済む


日本で資金調達と先端技術を、韓国で工場を、そして中国で市場を、という日韓中の役割分担は、2つの試練で明確になった。中国での実績が認められて、米国の電池メーカーA123システムズやLG化学などが顧客に加わった。16年12月期の売上高は米国や韓国向けが伸び、中国以外が約50%を占めるまでになった



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