ノイズ対策シート、Cuめっき技術で40μm厚に

日経テクノロジーオンライン
ノイズ対策シート、Cuめっき技術で40μm厚に

TDK_Cu-mekki_sheet_image1.jpg
透磁率は100μ'(1MHzの標準値)、推奨使用周波数帯は500k~10GHz

TDKは、スマートフォンのノイズ対策に使える40μm厚のシートを新しい製造技術で実現、
2017年6月から量産するとしています。従来の最薄品は100μm厚。
薄型化が求められるスマートフォンに搭載するプロセッサーやメモリー、フレキシブル基板の配線などから
漏れる電磁ノイズを遮蔽する用途で既存品の代替を狙うとしています。


開発品は、Cu薄膜を重ねた高透磁率磁性シートです。
Cuを重ねることによって、薄い磁性シートでも高いノイズ抑制効果が得られるようにしているとのこと。
今回のCu薄膜の厚みは、ノイズ抑制に必要十分という1μm。
従来、1μm厚程度のCu薄膜は、製造時に取り扱いしにくいため、磁性シートに重ねることは難しかったとのこと。
そこで、材料メーカーのアキレスが開発しためっき下地材、導電性塗料のナノ分散ポリピロール液を使用。

ポリピロール液は、塗布した箇所がPdを触媒とするCu(あるいはNi)の無電解めっき下地となる材料。
今回、支持基材のPET基板に同液を4μmほど塗布し、その上にCuを1μm厚にめっきします。
Cu上に、TDKの磁性材料を25μm重ね、さらに接着用に10μm厚の両面テープを付けており
最後にPET基板を剥がします。PET剥離後は、Cu薄膜は磁性材料と一体化しており、
取り扱いに困ることはないとのこと。
めっき形成されたCu薄膜が、磁性シートから剥がれず、PETからは剥がれるように、
アキレスはポリピロール液の配合やPET表面の状態を工夫しています。
保護用に10μm厚のPET基板を付けたままの製品も用意するとしています。

TDKは、寸法が200mm×300mmを標準シートとして、中国工場で量産当初は毎月1万枚を生産。
PET基板を残した50μm厚のシートのサンプル価格は2000円。
スマートフォンのほか、タブレット端末、ノートパソコンのノイズ対策、
電磁誘導式ペン入力部の感度向上の用途も狙うとしています。

なおTDKとアキレスは、アキレスのナノ分散ポリピロール液による樹脂やガラスなどへのめっき技術を
他の用途にも展開することを検討しています。同めっき技術を使うと、タッチパネル向けにCu細線でITOを代替する、
樹脂パッケージにアンテナやインダクターを形成する、受動部品に電極を形成するといったことが可能。
TDKは、RF部品のほか、インダクターや積層セラミックコンデンサーといった電子部品に
応用できる可能性があります。

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