【抜粋記事】SELのフレキシブル有機ELとハイブリッド表示技術に注目
SELのフレキシブル有機ELとハイブリッド表示技術に注目

半導体エネルギー研究所の最新ディスプレーを中心に紹介
同社は低温(300℃以下)で形成可能な結晶性IGZO薄膜において、結晶のa軸とb軸方向には配向性を持たないが、c軸が膜表面に対して垂直に配向し、互いにつながり合って均一性に優れたc軸配向結晶(CAAC:C-Axis Aligned Crystal)を発見
また、超LSIに応用可能なチャネル長30nm (チャネル幅30nm) の微細化CAAC-IGZO FETの作製に成功
<81型8K有機ELマルチディスプレー>
透明額縁のフレキシブルディスプレーを並べ、こうした連続・一体型の大画面に対応した画像処理技術によって、よりきれいな画像表現を実現
(1)額縁を透明にしたディスプレーを並べることで、ひとつながりの大画面映像が表示可能
(2)フレキシブルディスプレーの薄さを生かし、重ねて並べることが可能
(3)階調補正により、つなぎ目が目立たない映像表現を実現
【ディスプレイの仕様】
画面サイズ: 81型(13.5型パネルを36枚使用)
有効画素数: 7680×4320(8K)
画素サイズ: 234μm×234μm
精細度: 108ppi
開口率: 41.3%
ドライバーの方式: ゲートドライバーは内蔵、ソースドライバーはCOF
カラー化方式: 塗り分け
バックプレーン: OSFET(結晶性酸化物半導体によるFET)

81型8K有機ELマルチディスプレー
<曲面有機ELマルチディスプレー>
(1)額縁を透明にしたディスプレーを並べることで、ひとつながりの大画面映像が表示可能
(2)フレキシブルディスプレーを用いることで、柱などの曲面部分にも設置可能
(3)マルチディスプレーの並べ方により、四角だけではなく、さまざまな形のディスプレーを作製可能
厚みが100μmと薄いため、優れた曲げ特性を持つ。内曲げ・外曲げ、半径5mmで10万回後の表示に不具合の発生は見られない

曲面有機ELマルチディスプレー
【ディスプレーの仕様】
画面サイズ: 13.5型×3パネル
有効画素数: 1280×729
画素サイズ: 234μm×234μm
精細度: 108ppi
開口率: 41.3%
ドライバーの方式: ゲートドライバーは内蔵、ソースドライバーはCOF
有機ELの方式: RGB塗り分け、トップエミッション
バックプレーン: OSFET(結晶性酸化物半導体によるFET)
<自発光型の有機ELと反射型液晶を統合>
半導体エネルギー研究所が「ハイブリッドディスプレイ」と呼ぶ開発品は、暗所でも直射日光下でも見やすい低消費電力のディスプレーモジュール
(1)自発光型有機ELと反射型液晶を一体形成
(2)その場の明るさに応じて有機EL表示、ハイブリッド表示、反射型表示を使い分けることで、高い視認性を確保
(3)屋外では反射型液晶の採用により消費電力の低減が可能

有機EL表示、ハイブリッド表示、反射型液晶表示の使い分け

高い視認性と低消費電力

テキストモード
【ディスプレーの仕様】
画面サイズ: 13.2型
有効画素数: 3200×2400
画素サイズ: 28μm×84μm
精細度: 302ppi
ドライバーの方式: ゲートドライバーは内蔵、ソースドライバーはCOG
反射型液晶モード: Twisted ECBモード
有機ELのカラー化: RGB塗り分け
液晶のカラー化: カラーフィルター
バックプレーン: OSFET(結晶性酸化物半導体によるFET)
半導体エネルギー研究所は、ポリイミドの代わりに無機膜を用い、OSFETをバックプレーンとして用いている
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