【抜粋記事】有機TFTに必要なインクをパッケージ化、BASFの戦略
有機TFTに必要なインクをパッケージ化、BASFの戦略
Printable Electronics 2017/nano tech 2017報告

図1 BASF社の有機半導体TFT関連材料
ドイツBASF New Business社(以下、BASF社と表記)の有機半導体TFT関連材料について取り上げる
BASF社はプリンテッドエレクトロニクスのコア技術として有機半導体TFTにフォーカスしている

図2 BASF社の製品ポートフォリオ
半導体材料としてはp型とn型がある。誘電体には、熱架橋性と光架橋性の2種類がある
p型半導体インク材料「P3100」を用いたTFTの特性

図3 p型有機半導体インク「P3100」
別のp型半導体インク材料「P5100」を用いたTFTの特性

図4 p型有機半導体インク「P5100」
このインクの塗布プロセスではせん断力が重要なパラメーターとなる。従って、スロットダイによる塗布では、インクがせん断力で配向するものと筆者は考えている
ブレード方向に対する配向と移動度の関係を示す。同図から、移動度の配向依存性は10対1

図5 ブレード方向に対する配向と移動度の関係
ダイレクトフォトパターニング技術を用いると、レジストが不要になり、5工程から2工程に工程数を削減できる

図6 ダイレクトフォトパターニング
有機誘電体インクとしては、「D2200」「D7000」「D8000」がある
用途としては、有機ゲート絶縁膜(OGI)、有機半導体パターニングプロセス(OPR)および層間絶縁膜(ILD)

図7 誘電体インクのポートフォリオ
誘電体のダイレクトフォトパターニング技術を示す。i線およびh線による露光で5μm以下のコンタクトホールを作製できる

図8 誘電体のダイレクトフォトパターニング
有機半導体と有機誘電体のダイレクトパターニングを示す。有機半導体と有機誘電体の2層を4工程でパターニングできる

図9 有機半導体と誘電体のダイレクトパターニング
有機半導体TFTの作製に必要なコンタクト処理、および半導体や誘電体、層間絶縁膜材料をインク化した材料のセットを用い、標準作製手順(SOP)で作製したTFTの特性

図11 BASF社のインクパッケージで作製したTFTの特性
有機半導体TFTの構成材料のうち、電極材料を除く半導体、誘電体、コンタクト処理および補助材料のすべてをインクでパッケージ化して供給するのが、BASF社の強み
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