【抜粋記事】導電性銅ナノインクと印刷法でタッチパネルを試作

日経テクノロジーオンライン
導電性銅ナノインクと印刷法でタッチパネルを試作
Printable Electronics 2017/nano tech 2017報告


Ishihara-Chemical_Cu-nano-ink_image2.jpg
図2 導電性銅ナノインク

石原ケミカルのフォトシンタブル型導電性銅(Cu)ナノインクと印刷法による投影型静電容量方式タッチパネルの試作を紹介



フォトシンタブル型の導電性銅ナノインクは、フラッシュランプ光照射により1秒以下の短時間で焼成可能


・大気下、室温、短時間で焼成可能なプロセスであり、ロール・ツー・ロールへの適用も可能
・純銅に近い比抵抗の皮膜が得られる
・ポリイミド、PET、PEN、PC、ガラスなどの基材上に回路形成が可能
・電解、無電解めっきにより増膜が可能
・印刷法に合わせて、インク特性を調製



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図1 インクおよび皮膜の特性

銅ナノ粒子は表面活性が大きく、室温で容易に酸化する。このため、印刷後に高温で不活性化もしくは還元雰囲気で長時間焼成する必要があり、低耐熱特性の有機基材上での導体化が困難


酸化を防止するために保護材や樹脂で表面を覆うと、焼成後の比抵抗値が大きくなり、電子回路用途としての利用が困難


解決の手段として、光を用いて大気下で短時間に導電性インクを導体化する方法が注目されている


銅の平均粒径は70nm以下、インクの溶媒は有機溶媒である(図1)。印刷法によりインクの金属(銅)含有量および粘度が異なる


種々の方法で印刷した基板を、インクの溶媒を飛ばすために、室温から100℃以下で数秒から5分以内で溶媒を揮発させる。次にキセノン(Xe)ランプを搭載した光照射装置で、室温、大気下で所定時間(数ミリ秒)光を照射しフォトシンタリングを行った



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図3 フォトシンタリングプロセス

抵抗率は4~5μΩ・cm。ガラス基板およびポリイミド基板との密着性については、テープでの剥離は見られなかった


フォトシンタリング後の銅皮膜の比抵抗値が純銅の理論値より大きくなる原因として、フォトシンタリング皮膜の断面SEM像に観察されるような空孔の存在が考えられる



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図4 被膜の特性 / 図5 フォトシンタリング前後のパターン

Ishihara-Chemical_Cu-nano-ink_image6.jpg Ishihara-Chemical_Cu-nano-ink_image7.jpg
図6 様々な印刷パターン例 / 図7 フォトシンタリング銅皮膜のめっき増膜

タッチパネルの試作では、基板については日本製紙、印刷は日本電子精機、焼成はウシオ電機、タッチパネルモジュール製作はタッチパネル研究所が協力


Ishihara-Chemical_Cu-nano-ink_image8.jpg Ishihara-Chemical_Cu-nano-ink_image9.jpg
図8 銅ナノインク印刷によるタッチパネル / 図9 PET基板上のメタルメッシュパターン

銅ナノインクをグラビアオフセット印刷した後、導体化工程としてフォトシンタリングを行い、X軸用センサーとY軸用センサーを貼り合わせ、銅メタルメッシュを作製


タッチ電極は、線幅が5μm、線間隔が300μm。引き出し電極は、線幅、線間隔ともに50μm



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