テスラのEVを陰で支えるニッポンの「素材」 電池に使う「あの金属」の鉱山を持つメーカー

東洋経済
テスラのEVを陰で支えるニッポンの「素材」
電池に使う「あの金属」の鉱山を持つメーカー


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2017年末から納車が始まるテスラモーターズの「モデル3」。
住友金属鉱山はこの車の電池用正極材料を増産する(写真:テスラモーターズ)

電気自動車(EV)大手の米テスラモーターズは今年中に新型車「モデル3」の納車を始める。「EVの普及には低価格の商品が必要」という同社のイーロン・マスクCEOの考えのもとで開発が進められており、価格は3万5000ドルから、航続距離は345キロメートルほどになる見込み





そんなテスラの電池を、素材で支える日本の「縁の下の力持ち」がいる。EVの電池材料を手掛ける住友金属鉱山だ。


住友金属鉱山は電池材料に使われるニッケルの鉱山をフィリピンなどに保有しており、鉱石から製錬、加工まで一貫して手掛ける数少ない素材メーカー


二次電池(充電式電池)の大容量化に不可欠な正極材料の高性能化も進めている。すでにパナソニックと共同で二次電池用正極材料(高性能ニッケル酸リチウム)を開発、生産している



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テスラの車に納入されているパナソニックの円筒型電池

主力工場である磯浦工場(愛媛県新居浜市)、播磨事業所(兵庫県播磨町)に約180億円を投資、すでに16年2月から生産開始している子会社の住鉱エナジーマテリアル楢葉工場(福島県楢葉町)とも連携し、ニッケル酸リチウムの生産能力を月産1850トン体制から3550トン体制へと増強する計画で、2018年1月に完了する予定


リチウムイオン電池の性能を決めるのが正極材料といわれ、正極材料の種類によって、コバルト系、マンガン系、ニッケル系、鉄系、三元系の5つのタイプに分けられる。すでに量産されているEVでいえば、日産自動車の「リーフ」はマンガン系、三菱自動車の「アイ・ミーブ」などは三元系の正極材料を使っている


一般的にマンガン系は容量は比較的小さいが、熱安定性に優れている。三元系は寿命、熱安定性に優れているが容量の点ではニッケル系よりも劣る。一方、ニッケル系は大容量化が可能、しかも寿命も長いが、熱安定性にやや弱点がある


車載用バッテリーメーカーは、パナソニックのほかにサムスン電子、LG電子の韓国勢2社がある。パナソニックに正極材料を納入している住友金属鉱山の強みは、最新の加工技術を持っているだけでなく、自社でニッケル鉱山を保有していること



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