有機ELパネル、中国勢が2兆円投資 主要6社、液晶超える市場規模見込む

日本経済新聞
有機ELパネル、中国勢が2兆円投資 主要6社、液晶超える市場規模見込む

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有機ELパネルはスマホを中心に活用されている

中国企業がスマートフォン(スマホ)などに使う有機ELパネルに集中的に投資し始めたと報じられています。
京東方科技集団(BOE)など主要6社が新工場を相次ぎ建設し、2020年ごろまでの投資総額は2兆円を超える見通し。
地方政府などからの巨額資金援助を受ける大型投資で韓国メーカーに対抗すると見られ
中国企業の攻勢でスマホ向け有機ELは液晶と並ぶ市場に成長する見通しです。
製造装置や素材で日本企業の商機が広がるとされています。



スマホやテレビなどに使う表示装置は現在主流の液晶も、次世代品の有機ELも日本勢が
基礎技術の蓄積で先行していました。00年代以降の液晶の量産では韓国勢が主導権を握り、
有機ELもスマホ向けではサムスン電子が世界市場をほぼ独占しています。

中国勢は液晶パネルで増産投資を重ね、18年ごろに国別生産能力で韓国を抜き世界首位になる見通し。
有機ELパネルにも手を広げることで先端の電子部品を中国が手掛ける構図が鮮明になっています。

中国パネル最大手のBOEは四川省成都市でスマホに換算して月産1000万枚規模の供給能力を持つ
有機ELパネル工場を建設中。投資額は5000億円を上回っています。段階的に稼働して19年にも量産に入る見込み。
華星光電(CSOT)も湖北省武漢市でBOEと同規模の工場を建設しています。

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両社が巨額投資に踏み切るのは米アップルがiPhoneの17年モデルの一部に有機ELを採用する方針を
取引先に示したことが影響しています。華為技術(ファーウェイ)など中国スマホメーカーも搭載し始め
需要が見込めると判断。液晶に比べ鮮やかな色彩が再現でき曲げられるためデザインの自由度も高まるとされており
スマホメーカーは次世代品の開発で有利になると見て採用に動きパネルメーカーが供給を急いでいます。

天馬微電子グループは武漢市で建設していた液晶工場を有機EL専用に転換。
和輝光電(エバーディスプレー)と維信諾顕示技術(ビジョノックス)も新工場を建設。
地元政府の資金支援の活用により柔宇科技(ロヨル)のようなベンチャーも3000億円を超える投資に
踏み出しています。

中国勢が計画通りに生産を始めればスマホ換算で世界出荷台数の3割以上を賄う規模となります。
ただ製造の技術難度は高く、スマホ向けを年間3億台規模で生産するサムスンも良品率向上に苦しんでいます。
大幅増産は価格下落を招くほか、良品率が上がらなければコスト高となり中国メーカーの経営が
悪化する恐れもあると見られています。

中国勢の一斉投資により、日本の製造装置や素材のメーカーは恩恵を受ける見通し。
主要工程の装置はキヤノンやニコン、アルバックが供給しています。
発光材料を手掛ける住友化学や出光興産も受注を増やしそうだとの見方。

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