【抜粋記事】ハード赤字で急成長、ポスト小米の危うき戦略

日本経済新聞
ハード赤字で急成長、ポスト小米の危うき戦略

LeEco_logo_image1.png

小米に代わって今、スマホ市場の“風雲児”と見られているのがLeEco(楽視網信息技術、読みは「ルイコ」、以前の英文名はLeTV)である


LeEcoには“危うさ”がつきまとう。早くも急成長に伴うひずみが露呈し、資金ショートを危ぶむ声さえ噴出している




2016年10月19日、LeEcoは米国市場への参入を宣言。「テレビ、スマホ、電気自動車(EV)、ヘッドマウントディスプレー(HMD)、自転車を対象に、クラウドを介してハードウエア、ソフトウエア、コンテンツ(スポーツ番組や音楽)を提供していく」(同幹部)。


LeEco創業経営者のYT Jia(賈躍亭)氏は、100億元(1540億円)以上をEV事業に投下したという。同氏は、EV事業に参入して米Tesla Motors(テスラモーターズ)から主役の座を奪うという壮大な野望を抱いている


LeEcoが急成長している理由は明快だ。製品のコストパフォーマンスが非常に高いからだ


LeEco製品の品質が良いのは、有力な設計・製造受託(EMS/ODM)企業に任せているからだ。テレビは台湾Foxconn(鴻海)、スマホは台湾Compal(仁寶)や台湾Pegatron(和碩)といった一流企業が担当している。


LeEcoは高品質のハードウエアを低価格で販売して急成長しているわけだが、利益は出ているのだろうか――。実は、販売コスト割れを起こしている。それどころか同社は、「スマホは数百元のBOM(部材)コスト割れ」と公言している。


LeEcoのビジネスモデルの特異性はそこにある。同社はハードウエアで出した損失を、ドラマやバラエティー、音楽番組などの有料動画配信や広告配信サービスで取り戻そうとしている。


さらにLeEcoは2016年、出資攻勢に出た。北米のテレビ市場で韓国Samsung Electronics(サムスン電子)に次いで2位のシェアを持つ、米VIZIO(ビジオ)の買収を発表


前述のように、LeEcoはEV事業で「Tesla Motorsキラー」を目指し、創業者のYT Jia氏はEVベンチャーの米Faraday & Future(FF)に出資したとみられている。


FFはドイツBMW、イタリアFerrari、英Jaguar、イタリアMaserati、中国SAIC(上海汽車)、Tesla Motorsなど自動車業界から1400人程度が参画しているもよう。同社は米ネバダ州に10億米ドルでEV工場を建設する計画で、2016年4月に着工した。


Jia氏はLeSee(楽視汽車)部門を設け、中国でもEVを製造・販売する計画だ。総予算は30億米ドル。生産能力が60万台/年のEV工場を、浙江省湖州市徳清縣莫干山に建設する。


しかし、猛烈ともいえる拡大戦略のツケは早くもやってきているようだ。高品質のハードを赤字でばらまいて、コンテンツの配信で収益を上げるというビジネスも、うまく回っていない。



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