【抜粋記事】PLASやCFDなど新技術に注目 ~FPD製造技術&設備投資動向~

電子デバイス産業新聞
PLASやCFDなど新技術に注目 ~FPD製造技術&設備投資動向~

IHS_logo_image1.jpg

大手調査会社のIHSは、「第31回 IHSディスプレイ産業フォーラム」を開催。そのなかで「FPD製造技術&設備投資動向」のセッションを担当したシニアディレクターのチャールズ・アニス氏に、業界の動向や今後注目される新技術について話を伺った。



―― シャープは酸化物TFTの需要増加が今後期待できるのでは。
アニス アップルは今後、タブレットからノートPCへIGZOを全面採用していく流れにある。60Hzから30Hzへの低消費電力化や、アップルが有機ELのバックプレーンに採用予定だといわれているLTPO(Low Temperature Polycrystalline Oxide)など、開発すべき技術テーマも多く抱えている。


 ―― LTPO実用化の見通しは。
アニス 実用化できればメリットは大きいが、構造がかなり複雑だ。現在のインセル低温ポリシリコン(LTPS)は12~13枚のマスクを要するが、LTPOは15枚程度になるのではと考えており、製造上のリスクが高くなりそうだ。


 ―― 有機ELでは新たな成膜技術「CFD(Collimated Flux Deposition)」に注目していますね。
アニス CFDは、蒸着マスクと蒸着源のあいだにコリメーターを配置し、ガラス基板側をスキャンして成膜する技術で、現在のファインメタルマスク(FMM)技術よりも小型のマスクを使えるため、大型基板へのスケールアップが容易だ。SDCは非常に似通った基礎アプローチを試みたことがある。だが、シャープが2Gで326ppiのRGB有機ELの試作に成功した。とても興味深いが、商業生産での実現可能性がまだ不明瞭で、実現できるのは19年以降ではないかと考えている。


 ―― 講演ではPLAS(Partial Laser Anneal Silicon)にも触れました。
アニス PLASは、TFTのチャネル領域だけを局所結晶化する技術だ。すでに光源メーカーのギガフォトン、装置メーカーのブイ・テクノロジーがシャープと協業し、10Gでサンプルパネルを試作しており、すでに技術の完成度が高い。アモルファスTFTとマスク枚数が変わらず、LTPSには及ばないものの、酸化物TFT以上の電子移動度が実現できるため、今後がかなり有望な技術だと考えている。


―― 量子ドット材料を用いたダイレクト色変換技術にも言及しました。
アニス 量子ドット材料メーカーの米ナノシスが提案している技術で、要はカラーレジストに量子ドット材料を入れて液晶の輝度や色域を高めるというものだ。相対的に、液晶製造プロセスに統合しやすいかが重要になるが、標準的なカラーフィルタープロセスや有機ELに比べると、おそらくは技術的な困難が伴うだろう。やはり大量生産を実現するには多くの課題があり、反射の問題が最も重要だということへの対応がまだはっきりしていない。



当ブログ関連記事
製造装置の今期、有機ELが収益押し上げ ニコンは関連利益4倍強
【抜粋記事】2016年後半以降のディスプレイ市場はどうなる?(1)
タッチパネル「混乱期だからこそチャンス」

    
関連記事
スポンサーサイト

この記事へのコメント

トラックバック

URL :

プロフィール

miyabi

  • Author:miyabi
  • 2013/1よりディスプレイ周りの技術情報を掲載。

    Twitter @deep2black
カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
最近の記事
タグリスト
カテゴリー
アーカイブ
リンク
人気記事
ブログ内検索
関連書籍
RSSフィード
Twitter