2020年、プラスチックフィルム・シート世界市場は13兆9,288億円

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2020年、プラスチックフィルム・シート世界市場は13兆9,288億円

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富士キメラ総研は、容器・包装、エレクトロニクス、自動車、エネルギー・環境、農業、建材、ライフサイエンスなど
幅広い分野で使用されているプラスチックフィルム・シート市場について調査し、その結果を報告書
「2016年 プラスチックフィルム・シートの現状と将来展望」にまとめています。


それによると、世界市場をエリア別にみたとき、容器・包装用途などに加え、太陽電池バックシートや
農業用フィルムなどを中心に市場が形成されている中国が最大の需要地となっており、
欧州、北米が続いているとのこと。中国市場は拡大がやや鈍化しており、
今後は東南アジアや中南米などの需要増加が期待されるとしています。

国内市場は、汎用樹脂フィルムを中心に最大の需要分野である容器・包装用途は人口減少による
需要停滞が懸念されるものの、賞味期限延長に基づくバリア性向上ニーズ、耐熱性・耐油性ニーズ、
環境配慮イメージアップなど、最終製品の高付加価値訴求に伴う製品開発、素材代替が進んでいます。
また、エンプラ・スーパーエンプラフィルムの需要増加をけん引してきたスマートフォンやタブレット端末などの
市場が成熟しつつあるため、太陽電池やOLED、車載ディスプレー、EV・HV、ウェアラブル機器などで
新規用途開拓の動きが注目されるとのことです。

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プラスチックフィルム・シートの世界市場は、汎用樹脂フィルムを中心に需要増加が期待され、
2020年の市場は13兆9,288億円を予想。汎用樹脂フィルムは、容器・包装用途で使用される
PE(ポリエチレン)系フィルムおよびPP(ポリプロピレン)フィルムの市場が大きく、今後も新興国の経済発展に伴う
包装需要の増加により市場拡大が予想されるとしています。また、自動車用途が中心で遮音膜やHUD用膜などで
使用が増えているPVB(ポリビニルブチラール)フィルムや、建材化粧フィルムとして使用される
アクリル系フィルムは今後の伸びが期待できるとしています。

エンプラ・スーパーエンプラフィルムは、食品包装などに用いられるPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム(包装用)、
ディスプレー用途が中心のPETフィルム(光学用)、太陽電池バックシートや絶縁フィルムなど向けの
PETフィルム(工業用・その他)が大部分を占めています。
他には食品包装用途で利用されるPA(ポリアミド)フィルムも市場が大きいとのこと。

今後、スマートフォンなどで使われるFCCL(フレキシブル銅張積層板)向けの需要が大きい
LCP(液晶ポリマー)フィルム、太陽電池バックシート向けのPVDF(ポリフッ化ビニリデン)フィルム、
スピーカー振動板向けで使われ新規用途開拓も進められているPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)フィルム・シート、
OLEDやグラファイトシート向けのPI(ポリイミド)フィルムなどが伸びるとみています。

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プラスチックフィルム・シートの国内市場は、汎用樹脂フィルムが2016年以降微減となりますが、
エンプラ・スーパーエンプラフィルム、シート、その他が伸び、2020年の市場は1兆5,650億円を予測。

汎用樹脂フィルムは、容器・包装用途で使用されるPE系フィルムやPPフィルムが中心で、
2品目で市場の60%以上を占めています。多くの品目が成熟市場であり、価格低下も進んでいるため、
市場は微減を予想。偏光板保護フィルム向けのアクリル系フィルム(光学用)、建材化粧フィルムや
自動車用加飾フィルム向けのアクリル系フィルム(その他)は数量ベースでの伸びが期待されるとのこと。

エンプラ・スーパーエンプラフィルムは、世界市場と同様、ディスプレイ用途が中心のPETフィルム(光学用)、
食品包装用途が多いPETフィルム(包装用)、太陽電池バックシートや絶縁フィルムなど向けの
PETフィルム(工業用・その他)の市場が大きいとのこと。
また、PEEKフィルム・シート、LCPフィルムの伸びを期待するとしており、今後はOLED用位相差フィルム向けの
PCフィルム、インフラ整備など建材向けのPVF(ポリフッ化ビニル)の需要増加を予想しています。

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LCPフィルムは耐熱性や寸法安定性、低吸水性、誘電特性(高周波特性)に優れ、
FPC(フレキシブルプリント基板)を構成するFCCLやFPC補強板に採用されています。
FCCL向けの需要増が市場拡大をけん引しており、2014年まではスマートフォン用での採用が中心でしたが、
2015年以降はウェアラブル機器用での採用も増えており、今後も市場拡大を予想しています。
薄型品の需要が増加しており、中でも比較的高価格な薄肉の25マイクロメートル品の採用が増えているため、
2016年から2020年の年平均成長率は金額ベースが数量ベースを上回ると予想しています。

FCCL向けはPIフィルム代替で採用されていますが、PIフィルムを使用して最終製品や回路設計方法により
高周波対応・高速伝送対応を行うケースも多いとのこと。また、高価格なため新規用途の開拓がそれほど
進んでおらず、今後はミリ波レーダーなどの車載用途や人工衛星の太陽電池パネルなどで
採用が期待されるとしています。

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