SiCウエハーの高速生産を可能にするスライス技術

EDN Japan
SiCウエハーの高速生産を可能にするスライス技術

disco_KABRA_si-wafer_image1.jpg
剥離後のウエハー(4インチ)

ディスコは2016年8月、従来にないレーザー加工によるインゴットスライス手法「KABRA(カブラ)」
プロセスを開発したと発表しています。このプロセスを導入することで、SiC(炭化ケイ素)ウエハー生産が高速化し、
取り枚数が増加するなど、生産性が劇的に向上するとのこと。



KABRAプロセスは、レーザーをSiCインゴットの上面から連続的に垂直照射し、光吸収する分離層(KABRA層)を
任意の深さへ水平に形成させて、KABRA層を起点に剥離、ウエハー化します。
4インチのSiCインゴットからウエハーを切り出すまで、従来は1枚当たり2時間前後(1インゴット当たり2~3日)の
加工時間を必要としていました。KABRAプロセスでは1枚当たり25分(同、約18時間)と加工時間が大幅に短縮。
6インチの場合は、既存プロセスで1枚当たり3時間強必要だった加工時間を、約30分に短縮できるとのこと。

ワイヤ加工の場合、ウエハー表面に生じる50μm程度のうねりを除去するラップ研削が必要でしたが、
KABRAプロセスは剥離後のウエハーのうねりを抑制できるため、ラップ研削が不要。
これにより、イニシャルコストとランニングコストを大幅に低減するとのこと。

また、ワイヤ加工では切断部分の素材ロスがウエハー1枚当たり200μm程度ありましたが、
KABRAプロセスは切断時点での素材ロスがないとしています。
剥離後のKABRA層の除去分は100μm程度で、インゴット1本当たりから取れるウエハーの枚数が
従来比約1.5倍となるとのことです。

disco_KABRA_process-flow_image1.jpg
「KABRA」プロセスフロー

テストカットおよび有償加工は、同社のR&Dセンターにて随時受付中で、
客先ワークによるテスト加工も既に開始しているとのこと。

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