【抜粋記事】2016年後半以降のディスプレイ市場はどうなる?(2)

マイナビニュース
2016年後半以降のディスプレイ市場はどうなる?
(2)パネル業界・部材業界の生き残り作戦

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大手FPDメーカーを2015年の売上高および出荷パネル面積の規模で分類すると、トップ争いを繰り広げるLD DisplayとSamsung Displayの韓国勢、今は中小規模だがぐんぐん成長する新興の中国勢(BOE、China Star、Tianmaなど)、第2グループ以下を引き離そうと必死の韓国勢と急成長で第2グループに入ろうとする中国勢に板挟み状態の台湾勢(Innolux、AUOなど)に3分類できる。


パネル面積ベースで、各国の生産量を比べると、中国は12.7%(2014年)、17.4%(2015年)、22.2%(2016年)と大幅増加傾向で、まもなく台湾を抜き、いずれは韓国に迫る勢い


中国勢がこれほどまでに生産増強できるのは、中国中央政府や地方政府からの莫大な補助金やさまざまな優遇策による



FPD部材市場の動向について、テレビでは高機能に対するプレミアが認められにくい状況。このため、コストアップを最小限に留めながらより広色域化がすすめられている


液晶ディスプレイは部材点数が多く、部材機能が統合されることにより、コストダウンと性能改善が同時に進行。一方、有機ELのディスプレイ性能は発光材料にほとんど起因。焼きつかない、長寿命の材料が求められている。


4K以上のスマートフォン・ディスプレイをFMM(ファイン・メタルマスク)のエッチングで作製するのはほぼ限界、電気的に金属を堆積させるエレクトロフォーミングが採用される方向。


中国部材メーカーについては、バックライトのように人海戦術が利く市場は中国勢がすでに優位だが、ガラス基板ではまだ数%のシェア。いまだに5G/6Gのカラーフィルタ用に採用されるにとどまっており、日米メーカーとは性能や品質に歴然とした差がある。


歩留まりを考慮しても明らかに赤字操業だが、倒産することなく8Gへの投資を進めている。
政府補助金の効果。中国の部材メーカーにも、政府の援助が積極的に行われており、いずれ日本の部材メーカーにも影響を及ぼすかもしれない。しかし、偏光板におけるさまざまな樹脂、カラ―フィルタにおけるカラーレジスト・ブラック材料のように"素材の素材"に関しては日本メーカーが圧倒的に強く、中国勢が10年程度ではキャッチアップできないだろう。



タッチパネル市場動向について、Add-onタイプのタッチパネルは参入過多により価格低下が進んできたが、携帯電話の市場成長が緩やかになるとともに、Embededタイプの浸透により競争はますます厳しくなっている


2015年にハイエンド携帯電話に浸透したEmbededタイプは、2016年にはミッドレンジ以下に浸透していく。ただし、市場を押し出されるAdd-onタイプのタッチパネルによる過当競争により、許容されるコストは下がり、Embededタイプにとっても厳しい環境になる


タッチパネル事業のみでは収益を上げることが困難になってきたタッチパネルメーカーは、指紋認証やフォースタッチセンサ、カメラモジュールなどの周辺技術の取り込みや、張り合わせ、LCMなど周辺プロセスをワンストップで提供するサービスに拡大していくことで生き残りを図っている


市場拡大が期待されるフレキシブル車載タッチパネルには技術革新の余地がある。市場からのニーズにいち早く応えることのできる技術を有するタッチパネルメーカーは存在感を維持していくことができるだろう



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