レーザー照射で銅配線を形成(追記)

日経テクノロジーオンライン
レーザー照射で銅配線を形成

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銅錯体が溶けた溶液(青色)を塗布後、レーザーにより銅が析出 熱処理で溶液を除去すれば目的形状が得られる。
(写真:芝浦工業大学のプレスリリースより)

芝浦工業大学は、レーザーを照射するだけで簡単に銅配線が形成できる技術を開発したと発表しています。
特別な環境下や機器を用いずに銅配線を形成できるため、ディスプレイやスマートフォンなどを容易かつ低コストで
生産できる技術として期待されるとしています。


電子デバイスの配線材料には、これまでは高性能だが高価な金や銀が用いられてきましたが、
近年は比較的高い性能を備え低コストな銅の活用が進んでいます。一方、銅は容易に酸化が進行してしまうため
通常環境(大気中)での扱いが難しく、大掛かりな真空設備や複雑な作製プロセスが必要となっていました。

今回、熱分解性を持つ銅錯体溶液をガラス基板上に塗布し、レーザー照射することで銅錯体に化学反応を促して
銅を定着させることに成功したとのこと。通常環境の大気中でも銅配線が形成でき、銅以外は気体(CO2など)として
放出されるため後処理も不要となるとしており、現在のところ数10μ~200μm幅の配線形成が
可能なことを確認しています。

Shibaura-Univ_Cu_laser_line_image2.jpg
フレキシブルな素材に形成
今回の技術を適用した柔軟性を持つ電子デバイスの開発を目指す(写真:芝浦工業大学のプレスリリースより)

同大学では、プラスチックのような有機無機ハイブリッド樹脂を基板にした
軽くて薄く、丸めたり折り曲げたりできるフレキシブルディスプレイの研究を並行して進めており、
今回の技術を適用したフレキシブルデバイスの実用化を目指すとのこと。
今後、企業などと連携し、更なる微細配線形成やプロセスの精密化について検討を行っていくとのことです。

芝浦工業大学ニュースリリース
レーザー照射で簡単に銅配線が形成できる技術を開発しました



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(16/05/11追記)
日刊工業新聞:芝浦工大、レーザー照射だけで銅配線が形成できる技術を開発

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