Stratasysがフルカラー3Dプリンターを投入 最大6種の材料を組み合わせて36万色以上を実現

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Stratasysがフルカラー3Dプリンターを投入
最大6種の材料を組み合わせて36万色以上を実現


Stratasys_J750_colorsample_image1.jpg
多彩な色を表現した造形サンプル

米国とイスラエルに本社を置くStratasys社は、光硬化性樹脂をインクジェット・ノズルから吐出する
「PolyJet方式」の3Dプリンターの新製品「Stratasys J750」を発表しています。
[1]最大6種類の造形材料を同時に使用可能、
[2]36万色以上のフルカラープリントに対応、
[3]最小積層厚14μmの高精細、といった点が特徴となっています。
1台で意匠デザインの検討から機能試作、樹脂型の生産や小ロットの部品生産まで
多目的に対応できるとしています。


Stratasys_J750_image1.jpg
最大6種の材料を一度に使え、36万色の表現が可能なフルカラー3Dプリンター「J750」

同社のマルチマテリアル対応の3Dプリンターは、同時にプリントできる造形材料を2種類(第1世代)、
3種類(第2世代)へと順次増やしてきています。
J750は「第3世代のマルチマテリアル3Dプリンター」(同社)となるとのこと。
従来の2倍となる6種類に増えたことにより、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒色(K)、白色といった材料を
柔軟に組み合わせられるようになったとしています。

造形材料の種類としては、硬質材料の「Vero」系だけでなく、ラバーライクの軟質材料である「Tango」系、
透明材料(「VeroClear」と「RGD720」)などを用意。
フルカラー化するための着色材料(CMYKと白色)があるのがVero系です。
これら材料は、基本的に「Objet500 Connex3」などで使っていたものと同じですが、色再現性を高めるために
シアン系を刷新するなどしているとしています。

Stratasys_J750_hand-model_image1.jpg
皮膚や筋肉を透明樹脂で造形した手のモデル
動脈・静脈や神経、骨などを色分けして造形している。Vero系材料とTango系材料を組み合わせて使っている。

<最小積層厚14μm、造形速度は2倍に>

従来、同時にプリントできる造形材料が最大で3種類だったため、表現できる色が限られていました。
軟質材料や透明材料をベースとする場合には、2種類の着色材料しか使えなかったことが要因です。
そこで、3種類の材料の組み合わせごとに、各材料の比率を段階的に変化させた「カラーパレット」と呼ぶ
カラーパターンを用意し、ユーザーはその中から使いたい色を選択する方法を採用。
異なるカラーパレットの色、つまり異なる造形材料の組み合わせが必要な色を1つの部品に混在させることは
できなかった上に、カラーパレットで指定されていない中間色を使用できなかったことから、
複数の部品を造形して組み立てたり、後工程で着色したりする場合がありました。

これに対してJ750では6種類の造形材料を使えるため、着色材料が2種類に限定されるといった制約がなくなり、
多彩な色やグラデーションの部品をより簡単に造形できるとのこと。
「(J750を使えば)ワンストップで済むので、試作にかかるコストと時間を大幅に削減できる」
(Stratasysy社Chief Business OfficerのJoshua Claman氏)。

Stratasys_J750_color-model-sample_image1.jpg
カラフルに彩色された各種造形サンプル

最大造形サイズは490×390×200mmで、従来(Objet500 Connex3)と同じ。
最小積層厚は従来の16μmから14μm(Z軸=積層方向の造形解像度が約1800dpi)へと小さくなり、
より滑らかな表面の造形物が得られるようになったとのこと。
解像度が高くなったことで、造形後の後加工などを減らせるとしています。
プリントヘッドの数は8本(2対×4本)で、このうち6本を造形材料に、2本をサポート材料のプリントに使用。
なお、水平方向の解像度は600×600dpiと従来と同じですが、造形速度は2倍になっているとのこと。

既に教育機関やメーカーなどのβユーザーによる評価が行われており、
「開発サイクルが速くなったといった非常に高い評価の声が寄せられている」(Claman氏)。
ストラタシス・ジャパン(本社東京)によると、日本での発売は2016年夏を予定しているとのこと。
なお、同年4月中旬からサービスビューローとして、J750を使った造形サービスを先行して開始するとしています。


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