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「滅亡作戦」次の照準

Tech-onより。
「滅亡作戦」次の照準

サムスン-シャープの提携について、台湾側の視方について記載している記事です。

台湾ではEMS世界最大手のホンハイ(Foxconn)の郭台銘董事長の動向が取りざたされています。
きっかけは3/21の日経新聞の「アップルの極秘計画 『大魚』を逃したか」という記事。

関連記事:アップルの極秘計画 『大魚』を逃したか

アップルとホンハイが「iTV」について日本で会談を行ったのではないかという情報が
語られており、そうした動向の中、「Samsungの台湾滅亡計画」という見出しで
週刊誌『今周刊』(同年3月20日号)が記事を発表しています。
記者は物騒な見出しに対して記事の中身はそれほど驚くべき内容ではないとしていますが、
注目しているのは2013年にサムスンがホンハイとTSMCに狙いを定めているという内容。

関連記事:【産業動向】 「台湾の産業を一つずつ潰せ」 サムスンが2008年に方針決定と台湾誌

台湾側が、サムスンがシャープと協力関係を結んだ一つの理由として上記の台湾企業を脅かそうと
しているのではと警戒を強めている様子が、上記記事から見て取れるのではないでしょうか。
シャープ、ホンハイ、サムスン、アップルと日台韓米の大企業のパワーゲームについて
各国でも動向が注目されているようです。

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シャープが韓国Samsung Electronics社の日本法人から約103億円の出資受け入れを公表したのは2013年3月6日のことだが、その直前の3月1日から5日前後に、EMS(電子機器受託生産)世界最大手、Hon Hai Precision Industry社〔鴻海精密工業、通称:Foxconn(フォックスコン)〕の郭台銘董事長が一体、どこで何をしていたのかについて、EMS業界やフォックスコンのお膝元である台湾で改めて話題になっている。

 きっかけになったのは『日本経済新聞』(同年3月21日付)の「アップルの極秘計画 『大魚』を逃したか」という記事。Samsungとの調印を同月6日に控えていたシャープが、出資交渉を継続中のフォックスコンに対し発表前に直接説明しようと郭氏の居所を探ったところ、同月5日に来日するとの情報をキャッチ。ただ、郭氏が訪日した目的は、シャープとの出資交渉をするためでなく、米Apple社の次の秘密兵器「iTV」について同社幹部と会談するためだったのではないか。したがって、Appleとフォックスコンが共に「宿敵」とみなすSamsungと提携したことで、シャープはiTVという大魚を逃すことになったのではないか、という内容だ。

 台湾では通信社の『中央社』をはじめとする複数のメディアが即日、日経新聞の報道内容を伝えるとともに、Appleと日本で会談したかどうかについて、ノーコメントとするフォックスコン側の反応を報じている。

 ところで冒頭で「当時の郭氏の動静が改めて話題になっている」と書いたのは、日経新聞の記事に先立つ同月7日、すなわち、シャープがSamsungとの資本・業務提携を発表した翌日付で、台湾の夕刊紙『聯合晩報』が、同月1日から数日間の郭氏の行動を報じているためだ。

 ちなみに2012年8月末、郭氏は、個人名義で660億円を出資してシャープと共同運営する堺ディスプレイプロダクト(旧シャープ堺工場、SDP)で予定されていたシャープの奥田隆司社長との会談とその後の会見をドタキャンして雲隠れした。そのときも、郭氏が姿を現して最初に単独インタビューに応じたのは、聯合晩報だった。このインタビュー(記事は2012年9月3日付)で郭氏は、シャープとの提携では出資のみならず経営にも介入していく意向を初めて明らかにしている。

その聯合晩報によると、郭氏は2013年3月1日、商談のために米国に向かうフライトの中で、日本の銀行団から、全力でフォックスコンを支持するとの意向を受け取った。記事では触れていないが、フライトとは郭氏のプライベート・ジェットのことだろう。この情報に気を良くした郭氏は急きょ、行き先を大阪に変更し、シャープとの交渉に臨むことにした。ところが大阪に到着後、シャープがSamsungと提携すると聞かされた郭氏は、同月5日にSDPで予定していた奥田社長、片山幹雄会長との会談をキャンセルした、としている。

 聯合晩報の記事に従うならば、郭氏訪日の目的はシャープとの交渉だったということになる。同紙は同じ記事の中で、同月5日にキャンセルされたトップ会談が同月7、8日の両日に改めて行われたとしている。いずれにせよ、真相は当然、郭氏と側近のみぞ知る、というところだろう。

 こうした中、2013年3月下旬に台湾で、「Samsungの台湾滅亡計画」という物騒な見出しを立てて特集を組んだのは、週刊誌『今周刊』(同年3月20日号)である。世界金融危機発生後の2008年に開いた最高経営会議でSamsungが、液晶パネルやDRAMなど競合する産業で一つずつ台湾を潰していく方針を決めたというもので、「Kill Taiwan」(台湾を殺せ)と名付けられたこの計画に基づき、Samsungは同会議から2012年までの数年間で、台湾のDRAM産業や液晶パネルのINNOLUX社〔群創、旧ChiMei Innolux(CMI)社〕やAU Optronics(AUO)社(友達)、スマートフォン大手のHTC社(宏達電)に対し、大きな打撃を与えてきたとした。さらにSamsungが2013年、打倒台湾の照準を、フォックスコンとTSMC社(台積電)という、EMSとファウンドリそれぞれの世界最大手に合わせ始めたとしている。

 この記事を一読してみたところ、率直に言って、内容自体に見出しほどのインパクトはなかった。

いわく、DRAMについては、「台湾のDRAM受託生産業者との関係を深めていたエルピーダメモリが2008年、世界金融危機による痛手によりさらなる投資が困難になった際、Samsungがこれに乗じて、DRAM事業に対する資本投下と研究・開発を強化。このことが、エルピーダと台湾系DRAM各社を苦境に追いやった」。

 いわく、液晶パネルについては、「金融危機の影響が最も深刻だった2008年末、Samsungのパネル部門が『Kill CMO*』のスローガンの下、CMO社、AUO社の台湾系2社に対する自社ブランドのテレビ用パネルの発注を全てキャンセルしたことが、2社に大きな打撃を与えた」。

* 2010年3月、台湾CMO社(奇美電子)は台湾Innolux Display社と合併、CMI社となった。

 いわく、携帯電話の重要部品については、「Samsungは過去、台湾業者に発注することでサプライ・チェーン・マネジメントを学び、技術の研究・開発を進めることで、重要部品を内製する実力を付けた。このことが、Samsungが単に重要部品を台湾から調達しなくなったことにとどまらず、スマートフォンにおけるHTC社との競争においても効力を発揮した」などだ。

 他の企業がSamsungの立場にあっても同じことをするのではないか、と思えるものばかりで、「台湾に対してそこまでやるとは。Samsung恐るべし」と思わせるような内容ではない。

 むしろ注目したいのは、先に紹介した「Samsungが打倒台湾の照準をフォックスコンに合わせ始めた」という箇所。Samsungがシャープとの提携を決めた目的の1つが、「フォックスコン潰し」にあるとの考えを示唆したもので、Samsung・シャープの提携に対する台湾の受け止め方をうかがい知ることができる。
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