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NHKスペシャル ロボット革命 人間を超えられるか

http://www.nhk.or.jp/special/detail/2013/0317/index.html

見ようと思っていたのですがすっかり忘れていて途中からの視聴。
記憶を頼りに書いていますので出演者の方々の細かい言い回しなど違っていると思いますがご了承ください。
NHKオンデマンドで番組は視聴できるようです。

今世界で、ヒューマノイドと呼ばれる人型ロボットが続々と生まれている。
人間に細かく操作されなくても自分の判断で行動して、階段を上ったり道具を扱う。
これまでヒューマノイドの本格的な開発は、日本でしか行われていなかった。
現実に必要とされていたのは、工場などで動く産業用のロボットだった。
しかし、福島原発事故が世界のロボット開発を根底から変えた。
想定外の緊急事態においては、ひとつのことしか出来ない専門型ロボットではなく、
人間のように判断し、さまざまな作業ができるヒューマノイドでなければ、
人間に代わって活動するのは難しいと、不幸にも証明されたのだ。
米国防総省では、大規模災害に対応できるヒューマノイドを開発するプロジェクトをスタートさせた。
過酷な戦場で蓄えたノウハウを動員、世界の企業や研究機関の頭脳を集結している。
一方、現在世界最高のヒューマノイド・アシモを開発したホンダも、
福島原発に投入すべく、アシモの技術を生かしたロボットの開発を急いでいる。
熾烈な競争によって進化を遂げるヒューマノイドは、研究段階を越え、人間社会に進出しようとしている。
そのとき私たちの社会はどう変わるのだろうか。
原発事故を機に巻き起こったロボット革命の最前線を追う。



asimo.jpg 工場で働くヒューマノイドロボット


今回の原発事故で皮肉にも大災害などの緊急事態においては専門型ロボットではなく、
人間型のヒューマノイドロボットの方が活躍できる可能性が示唆されました。
元々人間が活動しやすいようにデザインされた建物内では、ヒューマノイドの方が
柔軟に対処ができます。

日本でヒューマノイドといえばホンダのASIMOです。
“動歩行”が可能なヒューマノイドは世界でも類を見ない優れた技術です。
Wikipedia-二足歩行ロボット



実際ホンダにも今回の現場にASIMOを投入できないかとの意見が多数寄せられたそうです。
ただ残念ながらASIMOでさえも今回のような瓦礫が散乱する現場での活動はできないようです。
そこでホンダは東電の要請を受けてASIMOの足関節部分の技術を応用して
原発内のバルブを操作するアームロボットの開発を進めていました。

ちょっと気になったのはテストに立ち会った東電の技術者の態度。
個人的な感想ですがやりとりの内容が「使えるかどうか試してやる」という印象でした。
研究開発部門の方だったからかもしれませんが、今回の事故に対して技術者として
痛痒を感じていないような雰囲気だったのがいまいち解せませんでした。

ホンダに対しての要求も当初は「バルブの操作」を実施するロボットだったのに
途中から「原発内の様子を観察」するロボットへの仕様変更。
ホンダ側はアーム部分をカメラに変更して対応していましたが、
要求される内容が異なれば、応用できる技術も異なります。
「当初の想定と実際の状況が異なっていた」という東電側の弁明は理解できますが
最初からそういった要求仕様であればホンダ側の開発にかけた時間と費用と人員をもっと
有効活用できたのではないかと思います。

ホンダ側ももちろんASIMOを投入することを諦めた訳ではなく、
原発内でも活動できるように横からの力を受けても倒れないようにバランスをとる技術や
センサーなどを用いて「先の状況が分からない」「明かりが存在しない」状況でも
進めるような技術の開発を進めていました。

一方アメリカでも国防総省を中心に今回の事故を踏まえてヒューマノイドの研究を加速させています。
元々軍事技術目的での開発が中心のアメリカ。国防総省から依頼を受けてロボットを開発するのは
軍事用ロボットを開発しているボストンダイナミクス社。
彼らのロボットは皆さんもどこかで見たことがあるんじゃないでしょうか。







軍事用で培った技術をもとに不整地での走破性はASIMOを上回るロボットを開発しています。

また国防総省は、「ロボティクスチャレンジ」というヒューマノイド開発コンペを企画。
これには軍事用予算を使った研究はできない、と東京大学を辞めてベンチャー企業を立ち上げた
研究者の方々や韓国KAISTも参加しています。

関連記事:DARPA ロボティクス・チャレンジ発表、テーマは災害対策ヒト型ロボット

印象的なのは参加予定者と主催者との以下のやり取り。
「ここで開発された技術が軍事目的に転用されないかと懸念しています」
「そうならないように希望していますが最終的には転用されます。
医療用のロボットを開発したとしても軍事用に応用されてしまうのと同じです」

軍事大国アメリカとのスタンスの違いが露わになった一場面ではないかと思います。

番組後半では組み立て工場に採用されたヒューマノイドロボットも紹介されていました。
朝の朝礼で人間と一緒にラジオ体操をするロボット。
番組上の演出なのかもしれませんが、そういった演出を要求すること自体が
ロボットに対する日本人の感性を感じさせました。

従業員へのインタビューでも下記のような感想が聞かれました。
「見た目が人間みたいだからかわいいですよね」
「正確に作業するロボットが横にいるので緊張感があります」
「自分の技術を磨いていかなければと感じます」
このあたりもロボットに親近感を感じる日本人の独特の感性だと思います。
人間と同じ目線でロボットを扱っているんですよね。

万物に精霊が宿るとするアミニズム(器物の妖怪百鬼夜行などもその一種でしょう)に加えて
「鉄腕アトム」などの人間に尽くすロボット(アトムの物語にはそれ以外のロボットも出てきますが)の
物語になじんだ日本人ならではの目線だと思います。
そもそもヒューマノイドの開発を本格的に行っていたのが日本ぐらいというのが
その表れではないでしょうか。

今回の事故を経てより自分たちの暮らしの近いところにロボットが進出してくる可能性が高まりました。
そのときどう対処するのか、改めて考えてみる必要がありそうです。


関連記事:
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