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Ag(銀)メッシュ形成技術

前の記事の続き。

DNP Agメッシュ2

前の記事では「Agメッシュフィルム」とひとまとめに紹介してしまいましたが、
それぞれ実現技術が異なります。

①印刷技術
Agインクをフィルムに直接印刷する方法。印刷方法としてはスクリーン印刷などが挙げられます。
メリットは直接パターニングするためプロセスが簡便な事。
デメリットとしては微細化が困難、インク化するため材料調整が難しいことでしょうか。
大日本印刷やグンゼなどがこの方法を用いているようです。

②エッチング技術
一旦フィルムの全面にAg膜を形成し、その上にレジスト膜を形成、
フォトリソグラフィーを用いてレジスト膜をパターニングしたのちにエッチングを用いて
不要な部分のAgを除去する方法。
メリットとしてはフォトリソグラフィーを用いるため、微細なパターンが形成可能な事。
デメリットとしてはプロセス数が多くなる事。
東レなどがこの方法を用いているようですが、金属はCuを採用しているようです。
また金属は反射が強いために目立ちますので表面を黒化処理するなど工夫が施されています。

③銀塩写真技術
ハロゲン化銀をフィルムに塗布し、露光~現像を用いてパターニングする方法。
上記エッチングのレジストがそのままAg材料となったイメージでしょうか。
メリットは上記と同じく微細パターンが形成可能な事。
デメリットはレジスト化するためAg密度が低くなる事。
①と②を複合したような方法になります。
富士フイルムがこの方法を用いているようです。
参考:銀塩方式PDP用電磁波シールドフィルム「シールドレックス」の開発


富士フイルムロゴ


先般の富士フイルムの記事では「タッチスクリーンを開発中」と報じられていますので
フィルムではなく駆動デバイスとして製品化が進められているのかもしれません。
気になるのはXYの交差する電極をどう形成しているのかですね。
タッチパネルの方式は色々ありますが、スマートフォンなどに用いられているタッチパネルは
垂直に交差する電極を形成する必要があります。フィルムタッチパネルではフィルムの表裏に
それぞれ電極を形成していますので、開発中のタッチスクリーンもそのようなものなのかもしれません。
銀は一般的にマイグレーションを起こしやすい材料ですが、富士フイルムは銀のマイグレーションを
抑制する技術も開発していますので、そちらの技術も盛り込まれているのでしょうか。
具体的な報道が待たれます。
関連記事:「Ag配線のマイグレーションを抑制できます」、富士フイルムが表面処理剤を開発

透明導電膜の新展開 4 多様な材料・形成技術の可能性 (エレクトロニクスシリーズ)透明導電膜の新展開 4 多様な材料・形成技術の可能性 (エレクトロニクスシリーズ)
(2013/01)
南内嗣

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