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シャープ関連 続報 -シャープの賭け

前記事の続き。

SHARP Photo by Takahisa Suzuki
Photo by Takahisa Suzuki

シャープ側としては目下財務改善のための多額のキャッシュを求めており、サムスンとの提携の一つは
キャッシュの入手だと考えられます。クアルコムとの提携も報じられていますが、そちらは開発費に回す必要が
あるため、足元の資金には使用できないようです。
もう一つの狙いとしてiphone5の不振によるアップル向けの受注減に伴う亀山工場の稼働率低下を
サムスン向けパネルの受注により埋めることにあると考えられます。
工場の稼働率を引き上げながら事業提携などにより資金調達を行い、財務改善を急ピッチで進めていますが
併せて事業提携のメリットを出せるような技術の開発も同時並行で進める必要があります。
「賭け」とも取れるような綱渡りの交渉を引き続き続けなくてはならない状況と見られます。

関連記事については長いため「続きを読む」にて。

ダイヤモンドオンラインより。
急転直下、宿敵サムスンと仰天提携の“なぜ” 世界のIT業界を彷徨い歩くシャープの厳しい賭け
鴻海破談だけでは終わらない シャープ再建を揺るがす“誤算”
ダイヤモンドオンラインより。
急転直下、宿敵サムスンと仰天提携の“なぜ”
世界のIT業界を彷徨い歩くシャープの厳しい賭け

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■急転直下、サムスンとの仰天提携 シャープの「賭け」に勝算はあるのか

 3月初旬、経営状況の悪化を背景にビジネスパートナーを求めてきたシャープは、
これまで最大のライバルであった韓国のサムスン電子と提携すると発表した。
 具体的には、シャープが第三者割当で約104億円の株式を発行し、それをサムスンの日本法人である
サムスン電子ジャパンが引き受けることになる。
今回の提携によりサムスンは、金融機関を除くとシャープの最大の株主になる。

 今回の提携について、専門家の間では以前から相応の観測は出ていたものの、
実現したことに関しては驚きを持って受け止められている。昨年3月、シャープと台湾の
鴻海(ホンハイ)精密工業との提携が一旦は成立し、約670億円の出資が実施されることで合意した。
それに伴い、シャープの堺工場、境ディスプレイプロダクトには、
すでに鴻海サイドから37.6%の出資がなされている。

ところが、その後のシャープ株の下落によって、鴻海との合意が暗礁に乗り上げてしまった。
財務内容の悪化を食い止めたいシャープは、取引銀行から3000億円を超える借り入れを行う一方、
携帯電話用のチップなどに強みを持つクアルコムとの業務提携を結び、
同社から最大100億円の出資を受けることに合意している。

 そうした状態にもかかわらず、シャープがサムスンとの提携を急いだ背景には、同社の財務内容が厳しく、
しかも亀山など液晶工場の操業率を引き上げないと、多額の減損を余儀なくされることがあった。
 ただ、サムスンと提携したことで、鴻海とシャープとの包括的な提携はほぼなくなったと見るべきだ。
また、IT関連分野のもう1人の巨人で、鴻海との関係が深いアップルとの関係にも、
長い目で見ると支障が出ることが懸念される。

 その意味では、今回のサムスンとの提携は「一種の賭け」といえるかもしれない。
そこまでシャープは追い込まれているのだろう。

唐突な印象を受けるシャープの提携発表の背景には、何といっても、同社の経営悪化が進んでいることがある。
液晶と太陽電池に経営資源を集中したシャープの経営は、一時期かなり堅調な展開を辿っていた。
「選択と集中が上手くワークしたケース」と称賛されたこともあった。
 ところが、2008年のリーマンショックとそれに続く世界的な景気低迷によって、
同社を取り巻く経営環境は一変した。同社が戦略的に描いていた、大型で鮮明な液晶を搭載した
テレビの需要が大きく低下したことに加えて、液晶テレビの分野で韓国や台湾メーカーの追い上げは
予想をはるかに上回るものであった。
その結果、液晶パネルの価格は大きく下落し、すでに品質などで差別化することが難しく、
激しい価格競争が展開される一種のコモディティと化した。
家電量販店に行っても、液晶テレビはすでに1インチ=1000円の時代に突入した。
32インチの薄型テレビが2万9800円で買えるようになると、わが国家電メーカーの勝ち目はほとんどなくなった。
 また、液晶パネルに関して、韓国や台湾などのメーカーの技術蓄積のスピードには目を見張るものがあり、
液晶パネルの品質では彼我の差がほとんどない状況にまで追い込まれた。
そうした状況を考えると、“一本足打法”と揶揄されるほど経営資源を集中した
シャープの経営状況が悪化することは、当然といえるかもしれない。

■シャープの肩にのしかかる重い負担 提携の最大の目的は財務内容の改善

 問題は、堺や亀山などの大規模な生産拠点をつくった負担が、
シャープの肩にずっしりとのしかかっていることだ。
特に、今年9月に期限がやってくる2000億円の転換社債返済について原資を捻出することが懸念される。
 一時株式市場では、「同社が株式発行により資金調達を行うのではないか」との観測が流れ、
同社の株価が下落する1コマもあった。
 危機的な状況からの脱却を狙うシャープにとって、今回のサムスンとの提携の主な狙いは2つあるだろう。
1つは、提携によってサムスンから出資を受けられることだ。
実際、提携合意により、シャープはサムスンの日本法人を対象とする第三者株式発行を行い、
約104億円のキャッシュを手にすることができる
 ただ、100億円のキャッシュだけで同社の財務内容が大きく改善することは考えにくい。
昨年、主力金融機関から3000億円を超える資金を借り入れている。
それに伴い、主力金融機関からは“お目付け役”として役員が派遣される。
そうした状況を見ると、取引銀行も同社の信用力に注意を払い始めているという証左だろう。
 また、今年9月に償還期限が到来する転換社債は2000億円で、今回サムスンから受ける出資だけでは
とても足りない。サムスンとの提携合意によって、交渉を進めてきた鴻海からの出資はかなり難しくなっており、
シャープは今後も財務内容の悪化から抜け出すことが難しいと見る。

■目まぐるしく変わる提携先探し 工場の減損処理を回避する目的も

 もう1つの狙いは、亀山工場の稼働率を引き上げて減損処理を回避することだ。
亀山の一部工場はアップル向けが主力なのだが、iPhone5の売れ行きは期待されたほど盛り上がらず、
シャープの受注も下方修正せざるを得ない状況だ。
そうした状況が続くと、亀山工場について減損処理による多額の損失の計上を余儀なくされる。
 提携によってサムスン向けの出荷を増やし、操業度を引き上げると、とりあえず多額の損失計上を
避けることができる。それは、今年3月期の連結損益が4500億円の赤字見通しとなるシャープにとって、
大きなメリットだ。シャープとしては、これからも提携などの手段によって大規模工場の操業を上昇させながら、
資金調達の機会を狙うことになるだろう。
 足もとのシャープは、世界のIT業界を彷徨っている状況といえる。
昨年鴻海との交渉が合意に達し、減損処理によって多額の損失発生が懸念された堺の工場は、
鴻海との合意に基づいてすでに出資を受けている。
ところが、その後の株価下落により鴻海との合意が暗礁に乗り上げた。

 その後、シャープはビジネスパートナー探しに奔走した。そして1つの候補が出た。
携帯電話やタブレットPCなどに強みを持つ米国のクアルコムだ。
クアルコムとは、タブレットPCなどに使う新型の液晶を共同で開発することに合意し、
最大で約100億円の出資を受けることになった。そして、それらの提携だけでは足りず、
シャープは永年のライバルであるサムスンとまで手を結ぼうとしている。

■高度な技術があるから提携先も見つかる 世界のIT業界を彷徨うシャープの行方

 シャープは自社の液晶を使ったテレビやスマートフォンなどの完成品や、
一般的な家電製品を製造販売する一方、液晶などの部品をアップルなど世界の有力メーカーにも提供している。
そのため、昨年来の提携や従来からの取引関係を通して、世界の有力ITメーカーの多くと
親密な関係を持つことになる。その意味では、世界のIT業界でそれなりの存在感を有する。

 問題は、過去の選択と集中による負担を背負えるほどの体力がなくなっていることだ。
そのため、他の有力メーカーとの間で右往左往しているのである。
まさに「彷徨っている」という表現が適切だ。
 ただ、逆にいえば、液晶などに関する高度な技術があるからこそ、彷徨うことができるともいえる。
現在のIGZOパネルのように、他のメーカーが欲しがる魅力的な技術を持っているため、
提携先が見つかる可能性が高くなるのであり、昨年10-12月期の期間損益を黒字化することが
可能になるのである。
 しかし、もう少し長い目で見ると、シャープの再生はかなり難しくなっていると
いわざるを得ないのも事実だ。大規模投資の負担を背負って、十分な収益を生み出す
ビジネスモデルが見えて来ないからだ。
 おそらく、小手先のソフト・アライアンス(部分的な事業提携)だけでは、
そうしたビジネスモデルを構築することは困難だろう。
シャープの行く道が、かなり厳しいものなることは間違いない。
下手をすると、存続が危ぶまれるような事態になる可能性もあるかもしれない。
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ダイヤモンドオンラインより。
鴻海破談だけでは終わらない シャープ再建を揺るがす“誤算”

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ついに交渉のタイムリミットまで、1カ月を切った。

 「私たちのハイテク技術に対する憧れは持っているはずですが……。
 彼らは長い時間軸でビジネスを考えますからね……」

 シャープの経営幹部は2月下旬、台湾のEMS(電子機器受託製造サービス)世界最大手、
鴻海グループと続けてきた出資交渉が、もはや期限内には成立しないであろうことを、本誌に匂わせた。

 昨年3月、巨額赤字によって窮地に陥った同社は、新たに株式を発行して鴻海グループから
669億円の出資(1株550円で9.9%相当)を受けることで基本合意。3月26日を、その期限としていた。
 最先端の液晶パネルを作る堺工場こそ、双方の合弁会社として設立に成功したが、
シャープ本体は赤字が止まらず、株価は一時140円台まで低迷。
経営関与をめぐる相違もあり、出資交渉は冷え込んでいった。

 「鴻海グループとの交渉に、もはや相互のメリットはない」

 社内にそんな声が漏れ始め、銀行団が求める中期経営計画は「鴻海抜き」で練られていった。
 ところが、当初予定していた2月を過ぎても、その経営計画が発表できずにいる。

 「稼ぎ頭が、来年度には赤字になってしまう可能性すらある」

 あるシャープ関係者は、会社の屋台骨を支える「白物家電」と「複写機」の2本柱が、
急に円安に振れている為替相場で大きく失速するリスクが、社内で大問題になっていると明かす。

 白物家電は、大ヒット商品となったプラズマクラスター空気清浄機をはじめ、
冷蔵庫や電子レンジなどに支えられて通期売上高は約3100億円、営業利益率は10.6%と唯一2桁を見込む。
中規模ながら、メガバンクも確実なキャッシュ創出を期待している「最後の砦」だ。

 ところが、である。

 生産拠点の大部分はタイや中国などへ海外移転しており、主力の国内市場にとっては“輸入品”だ。
つまり「円安になると、モロに利益が落ち込んでしまう構造だ」(シャープ社員)。
 期初に1ドル78円(2012年度通期)で見通していた為替レートが、安倍晋三政権誕生後に
一気に92円近くになり、複写機と併せて為替差損がジワジワと広がりつつある。
 一方、円安相場で追い風になるのは円建て比率が高い国内生産の液晶ディスプレイ事業だ。
 そこで大赤字の液晶事業が“追い風”に乗れば相殺できる。しかしこれは液晶ディスプレイに売り先があり、
工場の高稼働率を維持できることが前提だ。
 現実には主力の亀山第1工場は目下、アップルのiPhone5用の生産が激減しており、
「3月には作るものがない」(同社関係者)。
 2月下旬には一部メディアで、2000億円の公募増資など資本増強策が話題になったシャープ。
しかし定まらぬ経営計画にカネを出すほど、市場は甘くない
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  • 2013/1よりディスプレイ周りの技術情報を掲載。

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