国際ロボット展開催、災害救助ロボやパワードスーツにも視線集まる

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国際ロボット展が開幕、災害救助ロボやパワードスーツにも視線集まる


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http://biz.nikkan.co.jp/eve/irex/

産業用ロボットを始め、サービスロボットや装着型ロボット、ロボット技術を応用した
各種機器などが紹介される「2015 国際ロボット展」が、東京ビッグサイトにて開催されました。
産業用ロボットの展示ゾーンが過半数を占めましたが、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が
災害対応ヒューマノイドロボットをトンネル災害に模した大規模なセットにて紹介するなど、
各種サービスロボットの展示にも多くの来場者が詰めかけていた模様です。


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NEDOブースでの災害救助デモ。二足歩行ロボット「JAXON」がトンネル内でのバルブ開け作業を行う

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NEDOブースに展示されている二足歩行ロボット。左から「HRP-2改」「JAXON」「Hydra」

NEDOは東日本大震災などの経験を踏まえてた災害対応ロボットの研究開発を行っており、
その中には「ロボットの開発」と「災害対応ロボットの評価手法開発」が含まれています。
評価手法開発の一環としてコンピュータシミュレーション上での災害対応ロボット競技会
「ジャパン・バーチャル・ロボティクス・チャレンジ」を2015年10月に実施しており、
今回の展示はそのシミュレーションを再現する内容となっています。

トンネル内災害というテーマでのデモンストレーションを行うのは、「HRP-2改」「JAXON」「Hydra」という
3体の二足歩行ロボットです。二足歩行については開発自体が困難であるほか、悪路など環境条件によっては
車輪やクローラに分があることもありますが、ひと用の工具や治具をそのまま利用できる、
人間との協調作業が容易などのメリットもあるとされています。

現在、NEDO内ではヒト型ロボット開発はロードマップ作成の状態であり、具体的な作業は行われていません。
ただ、長時間駆動を可能にする電源技術やアクチュエータの技術改良は常に進んでおり、
「人間型であるかどうかは別として、5~10年内には開発した技術を利用した
災害対応ロボットを実用化したいと考えている」としています。

>オールジャパンで挑む災害対策ロボット開発、実用化への道は?

ロボティクス技術の実用化という意味では、装着型ロボットの先行例が多くなっています。
サイバーダイン「HAL」シリーズやイノフィス「マッスルスーツ」などが介護現場や軽作業補助に
利用され始めていますが、三菱重工業も試作機を参考展示していたとのことです。

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三菱重工業のパワーアシストスーツ。強い出力を生かして上半身のパーツを交換することで多彩な作業に対応する

三菱重工業のパワーアシストスーツは腰と膝にそれぞれモーターを装備することによる大きな出力と、
雨や粉じんに耐える耐環境性の高さが特徴です。大出力を生かし、上半身用の重遮蔽スーツやマニピュレーターなどを
オプション設定することも検討されているとのこと。出力調整には筋電センサーを用いず、
靴底に設けた力センサーからの情報で行うため、装着時間が短く、汗にも強いとしています。

日本原子力発電と共同開発した経緯から、まずは原子力発電所における遠隔ロボット運搬や電源運搬などを
当面の作業目的としていますが、他分野への利用・応用も視野に入れていくとしています。

>三菱重工、原子力災害時などで作業員を補助するパワーアシストスーツを開発

また2015年夏に「軽補助モデル」を投入、シリーズ販売台数が1000台を超えたイノフィスは
同社製品を紹介するだけではなく、「訪問入浴介護など具体的な作業に装着型ロボットがどれだけ容易に導入でき、
介護スタッフの負担を軽減できるか」をデモで紹介しており、来場者の注目を集めていたとのことです。

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イノフィス「マッスルスーツ」による訪問介護デモ

>東京理科大学発ベンチャーのイノフィス、重量2割低減した腰支援用装着ロボを発売
>イノフィス、アシストスーツを正式投入-補助力30キログラム、腰の負担3分の1に

DMM.make ROBOTSのブースでは、新たに取り扱いを開始するコミュニケーションロボット「MJI」を展示。
MJIはバレーボール大の楕円形ボディーに顔/音声認識機能が搭載されており、人を見掛けたらあいさつしたり、
「音楽かけて」と話しかければ音楽を流すといったコミュニケーションがとれるとのこと。

目の部分にはタッチパネルが用意されていますがこれはあくまでも補助的なものであり、
コミュニケーションのメインは会話と位置付けられています。SIMスロットが用意されており(Wi-Fi接続も可能)、
クラウドを利用することで会話内容も進化していくとしています。
なお、クラウド利用を前提としていますが月額課金モデルでの販売は行わず、売り切りモデルとなるそうです。

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DMM.make ROBOTSで販売される「MJI」

その他、会場にはエスビー食品によって香辛料売り場での試験運用が開始される「OHaNAS」や
シャープのロボット電話機「RoboHon」、ヴイストン「Sota」、東芝のコミュニケーションロボット「地平ジュンこ」なども
会場には展示されていたようです。

>シャープ、ロボット型電話「ロボホン」来年発売 歩行やダンスも(追記)

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「OHaNAS」と「RoboHon」

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「Sota」と「地平ジュンこ」

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