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半導体ポリマーを塗布して作る太陽電池で変換効率10%を達成 - 理研など(追記)

マイナビニュース
半導体ポリマーを塗布して作る太陽電池で変換効率10%を達成 - 理研など

Riken_OPV_PNTz4T_propaty_image.jpg
PNTz4Tを発電層として用いたOPV素子の電流・電圧特性

理化学研究所(理研)は、半導体ポリマーを塗って作る有機薄膜太陽電池(OPV)のエネルギー変換効率を
10%まで向上させることに成功したと発表しています。


同成果は理研創発物性科学研究センター創発分子機能研究グループの尾坂格 上級研究員、
瀧宮和男 グループディレクターと北陸先端科学技術大学院大学の村田英幸 教授、バルーン ボーラ 博士研究員、
高輝度光科学研究センターの小金澤智之研究員らの共同研究チームによるもの。
5月25日(現地時間)の英科学誌「Nature Photonics」オンライン版に掲載されています。


OPVは軽量で柔軟という特長を持つことに加えて、半導体ポリマーを塗布することで作製できるため
低コスト・低環境負荷なプロセスで大面積化が可能となります。
そのため、次世代の太陽電池として注目されていますが、これまではエネルギー変換効率20%の
シリコン太陽電池の半分以下しか変換効率がありませんでした。
近年、一部の企業がエネルギー変換効率10%を達成していましたが、
重要な技術はほとんど公開されていませんでした。

今回、研究チームは理研の研究チームが以前開発した半導体ポリマー「PNTz4T」を用いた
OPV素子の発電層や素子構造を改造し、変換効率の向上に成功しています。
具体的には、半導体ポリマーとフラーレン誘導体を融合し、発電層の厚さを約300nmと従来の2倍に厚くすることで、
電流密度を増大させています。一般的に半導体ポリマーはシリコンなどの無機半導体に比べて
ホール移動度が低く、発電層を厚くするとホールが電極に達する前に電子と再結合してしまうため
変換効率が下がりますが、PNTz4Tはホール移動度が高いため発電層を厚くすることが可能だったとの事。

Riken_OPV_PNTz4T_structure_image.jpg

また、PNTz4Tは上部電極方向にホールを流しやすい特徴を持つため、
従来のOPV素子の陽極と陰極の配置を入れ替えた素子を適用したことも
変換効率の向上につながったとしています。

今後、PNTz4Tに改良を加え、材料に適した素子構造を開発することで、
実用化の目安とされるエネルギー変換効率15%の到達に大きく近づくことが期待されるとの事です。

理化学研究所プレスリリース
塗って作れる太陽電池で変換効率10%を達成
―分子配向に合わせて有機薄膜太陽電池を高効率化―


(15/06/03追記)
OPTRONICS ONLINE:理研ら,塗る太陽電池で変換効率10%を達成

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