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シャープ、2250億円の資本支援・減資で再建へ 最終赤字2223億円

REUTERS
シャープ、2250億円の資本支援・減資で再建へ 最終赤字2223億円

SHARP Photo by Takahisa Suzuki

シャープは、2015年3月期に2223億円の最終赤字(前年同期は115億円の当期黒字)を
計上したと発表しています。自己資本が毀損したことで、主力2行などから2250億円の資本支援を受けるとし
さらに、資本金を5億円に減資して累積損失を解消するとしています。


シャープの再建策(骨子)>
・資本金を5億円に減資
・みずほ銀行、三菱東京UFJ銀行が優先株として各1000億円ずつ出資、
・ジャパン・インダストリアル・ソリューションズが優先株として250億円出資
・国内希望退職3500人程度を含むグローバル10%の人員削減、15年度に固定費285億円削減
・社内カンパニー制を10月1日付けで導入し、現在の2ビジネスグループ・8事業本部を、
 コンシューマーエレクトロニクスカンパニー、エネルギーソリューションカンパニー、
 ビジネスソリューションカンパニー、電子デバイスカンパニー、ディスプレイデバイスカンパニーの
 5カンパニーに再編
・2015年度に営業利益800億円、16年度に最終黒字転換、17年度に営業利益1200億円を目指す


同日、新たに16年3月期-18年3月期の中期経営計画を策定しています。
今期は、本社ビルの売却や国内外の5000人規模の従業員の削減を進めた上で、
社内分社によって経営体制の変革を図るとの事。

15年3月期の売上高は前年比4.8%減の2兆7862億円、営業損益は480億円の赤字
(前年同期は1085億円の営業黒字)となっています。
液晶パネルで売れ残り在庫の評価減を計上したほか、太陽電池事業で高値契約している
シリコン価格の引き当てを計上したのが響き、営業損益は、従来予想の500億円の黒字から
大幅な悪化となっています。

sharp_2014_revenue_image.jpg

2223億円の当期純損失は、太陽電池、液晶、電子部品、海外テレビ工場の設備減損などで
1252億円の特別損失を計上したのが響き、従来予想の300億円の赤字額が大幅に拡大しています。
新中計は、18年3月期に売上高3兆円(16年3月期計画は2.8兆円)、営業利益1200億円(同800億円)を
目指すとしており、今期も最終赤字は続く見通しですが、来期に黒字転換、3年目に黒字拡大を計画しています。

3月末の自己資本比率は1.5%(12月末は10.8%)まで減少。
資本増強のため2250億円の優先株を発行し、みずほ銀行と三菱東京UFJ銀行の主力2行が2000億円、
企業再生ファンドのジャパン・インダストリアル・ソリューションズ(JIS)が250億円をそれぞれ引き受けるとの事。
主力2行から調達する2000億円は、全額2行からの借入金の返済に充てて、実質的に債務を株式化し、
3月末で9742億円の有利子負債を圧縮するとしています。
また、増資とともに自己資本を5億円まで減資し、単体の累積損失2240億円を解消するとの事。
増減資は6月23日の株主総会で決議し、6月30日付で実施するとしています。

今期中に、連結人員4万9000人の約10%にあたる5000人弱を削減。
国内2万4000人のうち希望退職で3500人を募集し、海外2万5000人は拠点縮小で減らすとしています。
さらに、本社ビルの売却を進めるほか、従業員の給与や賞与の削減で、16年3月期に285億円の
営業利益の改善を目指すとの事です。

sharp_reduction of fixed costs_image


6月1日から、家電、太陽電池、複写機、電子部品、液晶の5部門の事業体制に再編し、
事業ごとに迅速に意思決定できるよう、10月1日付で、社内分社による「カンパニー制」を導入するとしています。
主力の液晶カンパニーは、18年3月期に営業利益率は5.7%(15年3月期は0.1%)を計画しています。

sharp_new_company_system_image.jpg


経営責任の明確化として6月の株主総会では、代表取締役の5人のうち、
水嶋繁光副社長、大西徹夫副社長、方志教和専務ら4人が外れるとしています。
高橋社長は留任し、水嶋氏は代表権のない会長に、大西氏は執行役員副社長として会社に残るとの事。
優先株を引き受けるJISは2人を社外取締役に派遣。
取締役13人のうち、主力2行が送り込んでいる社内取締役は2人、JISの2人を含む社外取締役は5人となります。

記者会見した高橋社長は、過去2年の経営について
「外部環境の変化に対応できなかった。大きな反省」と述べています。
自身の経営責任については「不退転の覚悟で私が先頭に立って中期計画に取り組む」とした上で
「身を引くのは1つのやり方だが、私の体験を新中計で生かして、外部環境に強い会社にしたい」とし、
3カ年の中期計画を自らの手でやり切る構えを示しています。

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ITmedia:
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CNET Japan:シャープ、最終赤字2223億円--本社売却含む再建策を発表
日経テクノロジーオンライン:シャープ高橋社長、「改革遂行が私の経営責任」
EETimes:シャープが赤字2223億円、カンパニー制や3500人削減など新中期計画
MONOist:“血まみれ”で夢を描くシャープ、止血策は十分か?
AV Watch:シャープ、赤字決算と5カンパニー制への移行を発表。家電関連は日本・アジアに集中へ

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