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インクにも柔軟性を、伸縮自在の銀ペースト

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インクにも柔軟性を、伸縮自在の銀ペースト

「プリンタブルエレクトロニクス2015」では導電性インクの開発品が多く展示されていたようです。



■伸縮性のある銀ペースト

東洋紡では「フレキシブルな基板を使うのであれば、インクやペーストの材料も進化する必要がある」と
考えているようです。
同社は開発中の「ストレッチャブル銀ペースト」を展示しています。
伸縮性がある導電性ペーストでフレキシブルディスプレイやセンサーなどに応用すれば、
曲げた時や伸ばした時に断線しにくくなるとの事。

ただし、比抵抗は約100μΩ・cmと、「タッチパネルなどに使われるポリマータイプのペーストとは、1桁劣る」と、
東洋紡の担当者は述べています。
「ただ、皮膚に貼り付けて生体情報をセンシングするバイオセンサーなどであれば、
約100μΩ・cmでも十分だと考えている。そういった用途では、比抵抗よりも
伸縮に強いペーストであることの方が重要だという声も聞く」(同社)との事。

とはいえ、現時点では、伸縮が繰り返されたり、大きく伸ばされたりすると抵抗が高くなっていっていくので、
特性の改善は図っていくとの事で、1~2年後の製品化を目指すとしています。

toyobo_strechable_Ag-paste_1.jpg toyobo_strechable_Ag-paste_2.jpg
ウレタンゴム素材に塗膜した「ストレッチャブル銀ペースト」のデモ。
伸びても縮んでも、画像右上の赤いランプが点灯していて、断線などを起こしていないことが分かる

■高精細印刷向けの銀ナノ粒子インク

山形大学 有機エレクトロニクス研究センター時任・熊木・福田研究室は、高精細な回路印刷向けに
銀ナノ粒子インクを展示しています。
このインクの特長は、室温で導電性を発現できる点(低温焼結性)です。
粒径は10nm~15nm。インクジェット印刷に適用可能で、20μmという細い線幅の回路を印刷できるとの事。

同研究室の説明担当者は、「温度と、導電性の発現は、トレードオフのようなものだった。
導電性を発現させるために加熱してしまうと、インクジェットのノズルの周りにインクが付着して固まってしまう」と
話しているそうです。
その点、この銀ナノ粒子インクは、温度をかけなくても導電性が発現するので、PETフィルムなど、
熱に弱い素材の基板にも回路を印刷できるようになるとの事。

このインクは、1ピコリットル(pl)レベルのインクジェットノズルで滴下でき、さらに、その液滴が
基板上で広がるのを極力抑えているそうです。
そのため、細かい回路を印刷することができ、同じ面積における集積密度が高められるとしています。
なお、通常のインクジェットプリンタでは、1plの液滴の直径は約10μmで、
それが落ちると直径が数倍に広がってしまうとの事。

yamagata-univ_Ag-nano_ink_image.jpg
銀ナノ粒子インクを使って、紙に回路を印刷した

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