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スマホ界の「知られざる巨人」、低価格ICで急成長

REUTERS
スマホ界の「知られざる巨人」、低価格ICで急成長

MediaTek_IC_chip_image.png

先日も取り上げた台湾MediaTek聯発科技)についての記事です。


MediaTekスマートフォンの時代となった現在、利ざやに敏感な中国メーカーに選好され、
同社の設計したモバイル端末向け半導体は230億米ドル規模に成長しています。

MediaTekはスマホに関して、低コストのICチップ上にレンズやスピーカーなどの機能を集積する
「システム・オン・チップ(SoC)」設計の草分け的存在であり
これによりスマホメーカーは、ICチップにより自社のハードウエアが正常に動作するかどうか
試験を行う必要がなくなり、その分価格を下げることが可能になったとされています。
同社は昨年、業界首位のSamsungから市場シェア10%を奪うに至るなど、好調な業績を収めています。

MediaTekによると、SoCはSamsungとApple以外の全メーカーから賛同を得ているとの事です。
同社設計のチップを搭載した中国の新興スマホメーカー、Xiaomi(小米科技)はたった3年で業界第3位へと台頭。
米グーグルがインドで発売した低価格スマホ「AndroidOne」も、同様に成功を収めつつあるようです。

MediaTek、Android One参加 スーパーミドル市場攻略(追記)
【携帯】 グーグル、中国市場攻略で次世代NexusスマホにMediaTek製チップ

>Sonyも元々ローエンド/ミッドレンジのモデルにMediaTekのチップを採用していましたが
 ハイエンド品にも採用が広がる見込みです。
ソニー、ハイエンドスマホにMediaTek採用
【携帯】 ソニーXperia 、MediaTek製チップ採用拡大 15年は最低5機種と台湾紙

「当社の事業は、マクドナルドのような営業モデルだと考えてもらって構わない」と
MediaTekの最高財務責任者(CFO)、顧大為氏はロイターとのインタビューで述べています。
「マクドナルドは、必要な備品をすべて提供する。そして、初期コストは通常よりも安い」。

SoC戦略の推進により、MediaTekの時価総額は、3年弱で125%増の
7兆1580億台湾ドル(233億9000万米ドル)に達しています。

同社のICチップに準拠したパーツをスマホメーカーに供給するため、
中国の部品メーカー約200社との提携もしているとの事。
これらのネットワークは、スマホがまだ普及していない時代に培われたもので
顧氏は「大手スマホメーカーは、当社と事業をすることにほとんど関心がなかった」と話しています。

他社との差別化を図るため、MediaTekは同社チップに準拠するハードウエアの推奨を開始しています。
部品の委託や試験を自社で実施できない企業にターゲットを絞り込んでおり
これにより携帯電話市場に参入する障壁が低くなり、コスト削減などにもつながっているそうです。

「スマホのエコシステムは、同じとは言わないまでも、従来型携帯電話と非常に似ている」と顧氏は述べています。
「上手くつながったパイプのようなものだ。どの会社の製品が組み込まれているかはあまり関係ない」

<工場を持たない半導体会社>

MediaTekは基本的なチップ構造にリファレンスデザインを追加することで、
部品が連携して動作するようにしています。
実際のチップ製造は自社でせず、工場と契約し、できたものを互換性のある
ハードウエアのリストと共にスマホメーカーに供給する方式との事。

>JDIも同社のインセルタッチパネル技術である「Pixel Eyes」でMediaTekのリファレンスデザインの
 認証を受けています。
【液晶パネル】 JDIのインセル、MediaTekの認証獲得 中国スマホ市場開拓に期待

同社の販売は今年、毎月少なくとも40%を超える伸びを示し、10月には前月比で56%増加しているそうです。
2011年時点ではわずか1000万だったチップセット販売数は、今年は3億5000万に達すると予想されており、
ロイターの調査によるとこの水準は市場全体の30%を占めるとの事です。
富邦銀行のアナリスト、カルロス・ペン氏によると、高価格モデル向けの米QualcommとSamsungの
チップセットを除けば、この比率は全体の50%近くになるとしています。

MediaTekの急速なセールス拡大に関して大和キャピタル・マーケッツ(台北)のアナリスト、Rick Hsu氏は、
スマホの普及で機能が増え1台当たりのチップの価値が「革新的に」増大したことが主因だと指摘しています。
「実質的には2倍に増え、多くの周辺的なチップに対する需要にも拍車がかかった」との事。

ただ、現在の成長は4G/LTE通信の契約拡大に起因するところが大きく、
成長率は頭打ちになるとの見方もあるそうです。
元大宝来証券でアナリストを務めるジョージ・チャン氏はリポートで
「LTE導入当初の2年ほどは、3G導入時の2008-10年のような様相となるだろう。
MediaTekは他社への追随を余儀なくされ、通常は価格競争に発展する可能性が高い」と述べているとの事です。


いずれにせよ、スマートフォンのコモディティ化の恩恵を最も受けている企業の一つと言えると思います。

当ブログ関連記事
アジアが世界をリードする--グーグルの新興国モバイル戦略
アマゾンの新型タブレット、チップは6型・7型ともMediaTek製

   
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