モバイル用有機ELパネルのコスト競争力が向上、TFT液晶パネルを猛追(追記)

日経テクノロジーオンライン
モバイル用有機ELパネルのコスト競争力が向上、TFT液晶パネルを猛追

samsung_flexibleoled_plant_youm_image.jpg
Samsungのフレキシブル有機EL

有機ELパネルは色域はNTSC比でほぼ100%、コントラスト比は100万対1以上を実現でき、
バックライトが不要で厚さと重さを削減できるため、モバイル用途として魅力的な表示デバイスとされていますが
一方で、有機ELパネルの価格は通常のTFT液晶パネルよりもかなり高額であるために
スマートフォン等でのハイエンド製品への搭載に留まっています。


しかし最近では有機ELパネルメーカーの歩留まりは改善してきているようです。
特にスマートフォン向け有機ELパネルの歩留まりはここ2年で飛躍的に向上しており、
TFT液晶パネルに肩を並べようとしているとの事。

DisplaySearchの「季刊 AMOLEDコスト調査レポート」では、
5.0型フルHD有機ELパネルの製造コスト削減と歩留まり向上の関係を図示しています(図1)。

DisplaySearch_5p0FHDpanel_cost_image.jpg
図1 5.0型フルHDパネルの製造コストと歩留まりの関係
出典:季刊 AMOLEDコスト調査レポート

5.0型フルHD有機ELパネルの歩留まりが85%より高くなれば、同じ画面サイズ・解像度のTFT液晶パネルの
製造コストを下回ると見込まれており、現在の歩留まりは70%を超えていると考えられるため、
スマートフォン用の有機ELパネルの製造コストはTFT液晶パネルのそれにかなり近いはずとの事。
あと数年で有機ELパネルがTFT液晶パネルの製造コストを下回ると見ているようです。

消費電力についても一般的に有機ELは高いとされていますが、高解像度の領域では液晶パネルも
透過率が下がるために消費電力が高くなり、バックライトコストも上昇するため、歩留りの向上により
異なる解像度でもコストに差が出なくなるとしています。

DisplaySearch_OLED_TFTLCD_power_compare_image.jpg
図2 有機ELパネルとTFT液晶パネルの解像度別相対消費電力
出典:季刊 AMOLEDコスト調査レポート

プロセスに手間がかかる有機ELパネルですが、歩留りについては向上してきているようです。
発光方式(RGB方式/白色+カラーフィルター方式)でも歩留りは異なりそうですが
材料も高価ですので逆に言うと歩留り向上の効果は大きいといえます。
ウェアラブルデバイスなどへの搭載により搭載デバイスの選択肢は増えてきそうですので
生産技術の向上が求められるフェーズに入ってきているということかもしれません。

関連記事
(15/12/03追記)
EMSOne:【液晶パネル】 OLEDの生産コスト、中小型で液晶並みに 15年Q4 DIGITIMES調査

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