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工学院大、光透過性銅薄膜を効率作製

日刊工業新聞
工学院大、光透過性銅薄膜を効率作製-コスト200分の1、可視光透過率40%

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ガラス基材に作製した高い透過性を持つ銅薄膜。
簡易な方法で作製できるため、低コスト化が期待できる

工学院大学大学院工学研究科の佐藤光史教授、同大学総合研究所の永井裕己博士研究員らは、
高い光透過性の銅薄膜を効率的に作製する手法を開発したと報じられています。


常温常圧で溶液をガラス基材に塗布し、熱処理で薄膜化する独自技術を用いており
高い導電性を持ちつつ40%の可視光透過率を得たとしています。
真空蒸着を利用する従来手法と比べ、装置コストは1/200程度との事。

研究グループが用いたのは、分子プレカーサー(前駆体)と呼ばれる手法だそうです。
銅を中心原子とするアルキルアンモニウム塩の化合物(金属錯体)を作製し、アルコール溶液に添加。
次にガラス基板に塗布し、10分程度乾燥し最後にアルゴンガスの中で50分間、約350℃で加熱しているそうです。

加熱により結合していた有機物が除去されると同時に、銅錯体が還元反応で結晶化し
基材に銅薄膜を形成するそうで、密着力は真空蒸着より約10倍強固だったとの事。

膜厚は約40nmまで薄膜化可能で、導電性は真空蒸着で作製した銅薄膜と同等だったそうです。
また40%の光透過率を得つつ、遠赤外線の反射率は100%と透過と反射を両立したとしています。

素材としては金属ですので致し方ないような気はしますが、透過率40%というのが微妙なところですね。
プロセスとしても乾燥10min、Ar雰囲気化での焼成350℃50minはなかなかに長い気はします。
Ar雰囲気下というのも制約としてはちょっと厳しいですね。
銅は密着が弱い印象ですので、密着が強固というのは注目だと思います。
下地層としての用途は考えられるかもしれません。

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