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AUOが65型有機ELディスプレーをインクジェットで試作

日経テクノロジーOnlineより。
AUOが65型有機ELディスプレーをインクジェットで試作

AUO_65inch_OLED-Display_image.jpg
オーサーズインタビューで注目を集めたAUO社の65型有機ELディスプレー

台湾AU Optronics(AUO)社は「SID 2014」で講演し、インクジェット印刷(IJP)技術を用いた有機ELとしては
世界最大の65型ディスプレーを試作したと発表しています(講演番号30.1)。


AUO_65inch_OLED-Display_frontside_image.jpg
正面から

AUO社が試作したのは、画素数が1920×1080のフルHDの65型有機ELディスプレー。
輝度は200cd/m2。バックプレーンにはインジウムスズ亜鉛の酸化物(ITZO)TFTを用いた。
キャリア移動度は33cm2/Vsと高いそうです。

IJP技術は、透明電極であるITOの上のホール注入層(HIL)、ホール輸送層(HTL)、
そして発光層の3層の形成に用いています。
電子輸送層や電子注入層などの形成には真空蒸着法を用いているとの事。

IJP技術は特にHIL層の形成でメリットが大きいとしています。
真空蒸着法ではわずかなゴミが基板にあると画素欠陥になりますが、IJP技術ではそのゴミを覆うように
HIL材料が形成されるため、欠陥とならず、また、IJP技術で形成したHILの方が、
真空蒸着法で形成したHILより寿命が約8倍も長いとの事です。

AUO_65inch_OLED-Display_pointdefect_image.jpg
近づいてみると、多数の点欠陥が目立つ。

AUO_65inch_OLED-Display_linedefect_image.jpg
垂直に走る太い線欠陥が数本あるが、これは「輸送が原因。輸送前の確認ではなかった」(AUO社)という。

カラー表示には、赤(R)、緑(G)、青(B)の各発光層を横に並べるサイドバイサイド(SBS)方式を用いています。
AUO社は、すべて真空蒸着を用いたSBS方式の有機ELは8層構造でしたが、今回は5層構造であるとしています。
材料の利用効率も真空蒸着の場合の40%以下から、今回は80%以上に大きく向上したとの事です。
ただし、ディスプレーとしての性能や寿命、点欠陥の多さでは、今回の技術はまだ課題があるとしています。

AUO社は2012年からIJP技術を用いた有機ELディスプレーの試作を進めており、
これまでは2012年に6型(400×300画素)、2013年に14型(940×540画素)、
そして今回の65型と大型化を進めてきています。
今後は、精細度の向上を重視して開発を進めるとの事です。
今回のディスプレーの精細度は34ppi。
「技術としては150ppiまではメドが立っており、56型8K×4Kディスプレーも有機ELで作製可能」(AUO社)としています。

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台湾AU Optronics(AUO)社は2014年6月4日、開催中の学会「SID 2014」で講演し、インクジェット印刷(IJP)技術を用いた有機ELとしては世界最大の65型ディスプレーを試作したと発表した(講演番号30.1)。オーサーズインタビューでは、試作した実物も公開した。
 AUO社が試作したのは、画素数が1920×1080のフルHDの65型有機ELディスプレー。輝度は200cd/m2である。バックプレーンにはインジウムスズ亜鉛の酸化物(ITZO)TFTを用いた。キャリア移動度は33cm2/Vsと高い。
 IJP技術は、透明電極であるITOの上のホール注入層(HIL)、ホール輸送層(HTL)、そして発光層の3層の形成に用いた。電子輸送層や電子注入層などの形成には真空蒸着法を用いている。
 IJP技術は特にHIL層の形成でメリットが大きいという。真空蒸着法ではわずかなゴミが基板にあると画素欠陥になるが、IJP技術ではそのゴミを覆うようにHIL材料が形成されるため、欠陥とならない。また、IJP技術で形成したHILの方が、真空蒸着法で形成したHILより寿命が約8倍も長いという。
 カラー表示には、赤(R)、緑(G)、青(B)の各発光層を横に並べるサイドバイサイド(SBS)方式を用いた。AUO社は、すべて真空蒸着を用いたSBS方式の有機ELは8層構造だったが、今回は5層構造であるとする。材料の利用効率も真空蒸着の場合の40%以下から、今回は80%以上に大きく向上したとする。ただし、ディスプレーとしての性能や寿命、点欠陥の多さでは、今回の技術はまだ課題があるという。
 AUO社は2012年からIJP技術を用いた有機ELディスプレーの試作を進めている。これまでは2012年に6型(400×300画素)、2013年に14型(940×540画素)、そして今回の65型と大型化を進めてきた。今後は、精細度の向上を重視して開発を進めるという。今回のディスプレーの精細度は34ppi。「技術としては150ppiまではメドが立っており、56型8K×4Kディスプレーも有機ELで作製可能」(AUO社)という。


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