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富士フイルム・京大、太陽電池向け量子ドット薄膜開発-電気伝導度10倍に

日刊工業新聞より。
富士フイルム・京大、太陽電池向け量子ドット薄膜開発-電気伝導度10倍に

富士フイルム

富士フイルム京都大学金光義彦教授と共同で、量子ドット太陽電池に用いる
光電変換膜(量子ドット薄膜)を開発し、電気伝導度を従来比約10倍に高めることに成功したと発表しています。

量子ドットの重要な性質として、1つの光子から複数の電子(および正孔)が生成される
マルチエキシトン生成(MEG)効果が知られています。
このMEG効果を活用して発生させた光電流を効率的に抽出できれば、
高い変換効率の太陽電池や発光素子など、次世代光電変換デバイスの開発につながると期待されています。
しかし、MEG効果によって生成された複数の電子は、「オージェ再結合」により、
わずか数十~数百ピコ秒程度の時間スケールで1つの電子(および正孔)に戻ってしまいます。
このため量子ドット薄膜においてMEG効果を効率的に活用するためには、
「オージェ再結合」の抑制が課題となっています。
また、MEG効果によって発生した光電流を効率良く取り出すためには、
量子ドット薄膜におけるドット間の電気伝導度を向上させることも課題となります。

fujifilm_quantum dot _solarcell_image

共同チームは量子ドット薄膜の作製時に、銀塩写真技術で使っていた物質であるチオシアン酸カリウムを
溶液中で安定的に分散させるための配位子として初めて採用し、直径約3nmの硫化鉛の量子ドットを溶液中で合成。
このコロイド状の量子ドットを塗布して量子ドット薄膜を作製しています。
チオシアン酸カリウムを使うことで、隣り合う量子ドットの間隔を一般的な配位子を使う場合に比べ、
約1/4の0.5nm程度まで狭めることができたとの事。
本成果は、英国王立化学会誌「Chemical Science」のオンライン速報版で公開されています。

富士フイルムニュースリリース
光エネルギーの効率的な電気エネルギーへの変換を量子ドット薄膜で実現

Chemical Science
Impact of surface ligands on the photocurrent enhancement
due to multiple exciton generation in close-packed nanocrystal thin films


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SIJNews:富士フイルムと京大、量子ドット薄膜での高効率の光電変換に成功





富士フイルム京都大学金光義彦教授と共同で、量子ドット太陽電池に用いる光電変換膜(量子ドット薄膜)を開発し、電気伝導度を従来比約10倍に高めることに成功した。量子ドット薄膜の作製時に、銀塩写真技術で使っていた物質であるチオシアン酸カリウムを溶液中で安定的に分散させるための配位子として初めて採用した。高い光電変換効率を持つ量子ドット太陽電池の実現につながる。英王立化学会誌ケミカル・サイエンス電子版に掲載された。
 共同チームはチオシアン酸カリウムを配位子として使い、直径約3ナノメートル(ナノは10億分の1)の硫化鉛の量子ドットを溶液中で合成。このコロイド状の量子ドットを塗布して量子ドット薄膜を作製した。チオシアン酸カリウムを使うことで、隣り合う量子ドットの間隔を一般的な配位子を使う場合に比べ、約4分の1の0・5ナノメートル程度まで狭めることができた。


量子ドット太陽電池―「変換効率50%以上」を目指す、革新的太陽電池技術量子ドット太陽電池―「変換効率50%以上」を目指す、革新的太陽電池技術
(2010/07)
岡田 至崇

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