FC2ブログ

産総研、理想的な構造を持つ有機薄膜太陽電池を開発-光電変換効率2.2倍

日刊工業新聞より。
産総研、理想的な構造を持つ有機薄膜太陽電池を開発-光電変換効率2.2倍

solar_cell_image.jpg

産業技術総合研究所の宮寺哲彦研究員らは結晶成長を制御することで
効率良く電荷を流す理想的な構造を持つ有機薄膜太陽電池を開発したと発表しています。
発電層の構造を改良することにより、光電変換効率を従来比約2.2倍に高めたとの事です。


aist_organicPV_crystal_growth_control_image.png
図1 有機薄膜太陽電池の発電層の従来のランダムな構造と理想的な構造

有機薄膜太陽電池では、正電荷を運ぶドナー材料と負電荷を運ぶアクセプター材料が
ランダムに混ざったバルクヘテロジャンクションと呼ばれる構造が主流ですが、
ランダムな構造のため発電層を構成する各材料の結晶構造や混ざり方を制御することが難しく
発電効率の向上の妨げになっていました。

aist_organicPV_crystal_growth_control_structure_image.png
図2 プロセスの詳細と作製した発電層の構造

研究員らは化合物半導体を使った太陽電池の作製によく用いる結晶成長手法を、
有機薄膜太陽電池の共蒸着作製法に初めて適用。
その際に、ビフェニルビチオフェンと呼ばれる材料をテンプレート(鋳型)層とし、
その上にドナー材料(亜鉛フタロシアニン)とアクセプター材料(フラーレン)を共蒸着させています。

aist_organicPV_crystal_growth_control_compare_charactor_image.png
図3 従来手法と今回開発した手法で作製した太陽電池の特性の比較

これにより、両材料の混ざり方や結晶性を制御することができ、吸収した光エネルギーを効率良く電荷に変換し、
効率良く電荷を取り出せる理想的な構造の発電層を作製。
光電変換効率を従来の1.85%から4.15%に高めたとの事です。

産総研ニュースリリース
結晶成長制御により効率よく電荷が流れる理想的な構造の有機薄膜太陽電池を実現

関連記事
ascii.jp:産総研、有機薄膜太陽電池の効率を2.2倍にする技術を開発
日経テクノロジーonline:産総研、有機薄膜太陽電池の変換効率を2.2倍に

当ブログ関連記事
京大、高い電荷輸送特性の有機半導体材料を開発-固体状態で分子配列密に
丸紅、大分のメガソーラーが稼働-年間発電量3万世帯分
海外技術/英セント・アンドルーズ大、プラ製太陽電池の高効率化へ新構造開発





産業技術総合研究所の宮寺哲彦研究員らは8日、結晶成長を制御することで効率良く電荷を流す理想的な構造を持つ有機薄膜太陽電池を開発したと発表した。発電層の構造を改良することにより、光電変換効率を従来比約2・2倍に高めた。
 宮寺研究員らは、化合物半導体を使った太陽電池の作製によく用いる結晶成長手法を、有機薄膜太陽電池の共蒸着作製法に初めて適用。その際に、ビフェニルビチオフェンと呼ばれる材料をテンプレート(鋳型)層とし、その上にドナー材料(亜鉛フタロシアニン)とアクセプター材料(フラーレン)を共蒸着させた。
 これにより、両材料の混ざり方や結晶性を制御することができ、吸収した光エネルギーを効率良く電荷に変換し、効率良く電荷を取り出せる理想的な構造の発電層を作製。光電変換効率を従来の1・85%から4・15%に高めた。


トコトンやさしい太陽電池の本(第2版) (今日からモノ知りシリーズ)トコトンやさしい太陽電池の本(第2版) (今日からモノ知りシリーズ)
(2013/10/29)
産業技術総合研究所 太陽光発電工学研究センター

商品詳細を見る
関連記事
スポンサーサイト



この記事へのコメント

トラックバック

URL :

プロフィール

miyabi

  • Author:miyabi
  • 2013/1よりディスプレイ周りの技術情報を掲載。

    Twitter @deep2black
カレンダー
11 | 2019/12 | 01
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最近の記事
タグリスト
カテゴリー
アーカイブ
リンク
人気記事
ブログ内検索
関連書籍
RSSフィード
Twitter