木材由来のナノファイバー、30年までに1兆円市場-経産省が工程表
日刊工業新聞より。
木材由来のナノファイバー、30年までに1兆円市場-経産省が工程表

経済産業省は次世代の高機能素材と期待される木質組織由来の繊維状物質
「セルロースナノファイバー」(CNF)を実用化させ、2030年までに
1兆円規模の新市場創成を目指すとした工程表をまとめています。

事業化に向けて6月に創設する産学官のコンソーシアム「ナノセルロースフォーラム」を軸に
効率的な製造方法や応用技術の開発、安全性評価、標準化などの取り組みを“オールジャパン”で推進。
低炭素の循環型社会とそれを支えるバイオマス産業の創造を世界に先駆けて実現させるとの事です。


工程表によれば、まず大学や木材を扱う製紙会社などが手がけてきた研究の成果を生かし、
CNFの用途開発に向けた実証試験を需要サイドの自動車業界や電機業界などと共同で推進。
併せて計測・評価技術の開発や標準化に取り組み、20年ごろの実用化を目指すとの事。
経済産業省の資料をざっと見てみましたが、議事録や調査資料など
かなり赤裸々に書かれており面白かったです。
自動車業界などすでにCNFを検討している所もあり、ポイントは樹脂との相性であるようです。
すべてをCNFにいちどきに変えるのは難しいですから、
例えば内装などでも一部は樹脂で形成し、一部はCNFで形成するなど
どうしても既存の材料と組み合わせて使用することになります。
その際には樹脂と同様のプロセスで加工出来ることが重要で、
分散性・耐熱温度・相互の濡れ性など、単独の機能向上だけではない視点での開発が必要になります。
また産業用途で考えればやはりコストが課題になります。
自動車業界などBtoCのビジネスでは「エコ」というキーワードが訴求ポイントになり得ますが
BtoBの産業用途では「エコ」という視点だけではなく、
既存材料を置き換えるメリットを提示していく必要があります。
個人的には目標額の「1兆円」という数字が参加委員の方の
「市場の大きさは、2,000 億円は少ない。1 兆円くらいは目指したい。」というコメントが
元になっていそうなのが印象的でした。
セルロースナノファイバーの将来展望と課題 (経済産業省公開資料)(PDF)
調査結果概要
報告書本文
報告書概要版
産総研コンソーシアム ナノセルロースフォーラム
当ブログ関連記事
経産省、セルロースナノファイバーの実用化ロードマップ策定-実用化前倒し視野に
経産省、セルロースナノファイバーの国際標準化に着手
星光PMCの乗越厚生社長に注目の「セルロースナノファイバー」(CNF)の取組みを聞く
木材由来の極細繊維で透明シート 王子と三菱化学
花王、ガスバリアー性に優れたセルロース・ナノファイバー層の開発にメド
発電する紙


経済産業省は次世代の高機能素材と期待される木質組織由来の繊維状物質「セルロースナノファイバー=用語参照」(CNF)を実用化させ、2030年までに1兆円規模の新市場創成を目指すとした工程表をまとめた。事業化に向けて6月に創設する産学官のコンソーシアム「ナノセルロースフォーラム」を軸に効率的な製造方法や応用技術の開発、安全性評価、標準化などの取り組みを“オールジャパン”で推進。低炭素の循環型社会とそれを支えるバイオマス産業の創造を世界に先駆けて実現させる。
工程表によれば、まず大学や木材を扱う製紙会社などが手がけてきた研究の成果を生かし、CNFの用途開発に向けた実証試験を需要サイドの自動車業界や電機業界などと共同で推進。併せて計測・評価技術の開発や標準化に取り組み、20年ごろの実用化を目指す。
木材由来のナノファイバー、30年までに1兆円市場-経産省が工程表

経済産業省は次世代の高機能素材と期待される木質組織由来の繊維状物質
「セルロースナノファイバー」(CNF)を実用化させ、2030年までに
1兆円規模の新市場創成を目指すとした工程表をまとめています。

事業化に向けて6月に創設する産学官のコンソーシアム「ナノセルロースフォーラム」を軸に
効率的な製造方法や応用技術の開発、安全性評価、標準化などの取り組みを“オールジャパン”で推進。
低炭素の循環型社会とそれを支えるバイオマス産業の創造を世界に先駆けて実現させるとの事です。


工程表によれば、まず大学や木材を扱う製紙会社などが手がけてきた研究の成果を生かし、
CNFの用途開発に向けた実証試験を需要サイドの自動車業界や電機業界などと共同で推進。
併せて計測・評価技術の開発や標準化に取り組み、20年ごろの実用化を目指すとの事。
経済産業省の資料をざっと見てみましたが、議事録や調査資料など
かなり赤裸々に書かれており面白かったです。
自動車業界などすでにCNFを検討している所もあり、ポイントは樹脂との相性であるようです。
すべてをCNFにいちどきに変えるのは難しいですから、
例えば内装などでも一部は樹脂で形成し、一部はCNFで形成するなど
どうしても既存の材料と組み合わせて使用することになります。
その際には樹脂と同様のプロセスで加工出来ることが重要で、
分散性・耐熱温度・相互の濡れ性など、単独の機能向上だけではない視点での開発が必要になります。
また産業用途で考えればやはりコストが課題になります。
自動車業界などBtoCのビジネスでは「エコ」というキーワードが訴求ポイントになり得ますが
BtoBの産業用途では「エコ」という視点だけではなく、
既存材料を置き換えるメリットを提示していく必要があります。
個人的には目標額の「1兆円」という数字が参加委員の方の
「市場の大きさは、2,000 億円は少ない。1 兆円くらいは目指したい。」というコメントが
元になっていそうなのが印象的でした。
セルロースナノファイバーの将来展望と課題 (経済産業省公開資料)(PDF)
調査結果概要
報告書本文
報告書概要版
産総研コンソーシアム ナノセルロースフォーラム
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木材由来の極細繊維で透明シート 王子と三菱化学
花王、ガスバリアー性に優れたセルロース・ナノファイバー層の開発にメド
発電する紙

経済産業省は次世代の高機能素材と期待される木質組織由来の繊維状物質「セルロースナノファイバー=用語参照」(CNF)を実用化させ、2030年までに1兆円規模の新市場創成を目指すとした工程表をまとめた。事業化に向けて6月に創設する産学官のコンソーシアム「ナノセルロースフォーラム」を軸に効率的な製造方法や応用技術の開発、安全性評価、標準化などの取り組みを“オールジャパン”で推進。低炭素の循環型社会とそれを支えるバイオマス産業の創造を世界に先駆けて実現させる。
工程表によれば、まず大学や木材を扱う製紙会社などが手がけてきた研究の成果を生かし、CNFの用途開発に向けた実証試験を需要サイドの自動車業界や電機業界などと共同で推進。併せて計測・評価技術の開発や標準化に取り組み、20年ごろの実用化を目指す。
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