大型有機ELテレビ いよいよ市場に登場

日経新聞電子版
LG電子、日本で有機ELテレビ 今春にも55型

【ソウル=尾島島雄】韓国のLG電子は薄型テレビの次世代品として期待する有機ELテレビを
今春をめどに日本市場に投入することを決めた。55型品を家電量販店を通じて販売する。
現段階で日本のメーカーが投入していない製品を先行して扱うことによりブランド力を引き上げ、
発売済みの液晶テレビの販売をテコ入れする狙いがある。




韓国LG電子の有機ELテレビが日本でも今春をめどに発売されるようです。
以前の記事でも話題にしていますが、韓国サムスン電子とLG電子は有機ELテレビについても
熾烈な争いを繰り広げています。
今製品においては量産性に有利なカラーフィルタ(RGB+W)方式を採用したLGが先行で
市場投入できそうな見込みです。
ライバルの後塵を拝してきたLGにとっては念願の勝利といえそうです。
(関連記事:「サムスンに勝った」有機ELテレビ発売に沸くLG)


一方先日のCESではパナソニック・ソニーの2社が同時に4K対応の56型有機ELテレビを発表するなど
日本勢も負けじと開発を進めています。
こちらも韓国メーカーに衝撃を与えたようですが、一方で市場の拡大を考えると
「良いことであり、追い風だ」と強気の姿勢を崩していません。


焦りを隠せない韓国メーカーだが、一方で「良いチャンスだ」とも思っていると、Chung氏は言う。
大型有機ELテレビに本気で取り組むところが、韓国メーカーだけではなくなったからだ。
他の国、他のメーカーが取り組み、自分たちとは別の技術を持ち込むことは、
将来の有機ELの発展を考えると「良いことであり、追い風だ」と考えているという
(関連記事:ソニーとパナソニックの4K×2K有機EL、韓国メーカーの反応は?

いずれにせよ、今年は大型有機ELテレビの離陸の年となりそうです。
まだまだ生産上の課題が多くありそうですので、今後いかに効率的なプロセスを組み上げ、
採算ラインに乗せるかが、各社の課題となってくるでしょう。


関連記事
スマート革命とスマートテレビ、祝韓国LG電子による日本での55型有機ELテレビ発売記事
LG電子、55型有機ELテレビを来月発売へ(ガジェット速報)
LG電子、55型有機ELテレビを来月発売へ!マスコミ「今の状態では前途は多難」
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【韓国】韓国研究チーム、曲がる透明電極フィルムを開発

http://www.displaybank.com/_jpn/research/news_view.html?id=230985

韓国の研究チームがスマートフォンなどの透明電極に広く使用されている希少金属のインジウムを
代替できる銀ナノワイヤー(silver nanowire)を、酸化グラフェンでコーティングすることにより、
安定性を大幅に高めた透明電極技術を開発した。
透明電極(transparent electrode)は、光の透過率が高く、電気伝導性のある薄膜でOLED、
フラットパネルディスプレイ、太陽電池の重要部品。
成均館(ソンギュングァン)大学のイ•ヒョヨン教授(49)とサムスン電子のギムウンチョン博士チームの
共同開発による今回の研究結果は、ネイチャー姉妹誌「サイエンチピルレポート」オンライン版に掲載された。
「第2の希土類」と言われている希少なインジウムは、透明で導電性が高く、
TVやスマートフォンに使われる透明電極フィルムの原材料として広く使用される。
しかし、インジウムは原料鉱石1トン当たり0.05gしか存在せず、
更に亜鉛や鉛などと混在するため産出は容易でない。
また、インジウムからつくられる透明電極 「インジウムスズ酸化物(ITO)」は折り曲げには弱く、
フレキシブル・ディスプレイなどには採用しにくい。
研究チームは、銀ナノワイヤーを非常に薄い単一の炭素層である酸化グラフェンでコーティングし、
透明度は落とさずに空気による酸化には耐えられるようにした、柔軟な透明電極フィルムを開発した。
高い透明度と導電性、光の低反射を同時に満足させるだけでなく、
2ヶ月以上の空気中露出でも酸化されないという。

2D Graphene Oxide Nanosheets as an Adhesive Over-Coating Layer
for Flexible Transparent Conductive Electrodes

In Kyu Moon,Jae Il Kim,Hanleem Lee,Kangheon Hur,Woon Chun Kim& Hyoyoung Lee


韓国の研究チームがAgナノワイヤーと酸化グラフェンを組み合わせた透明電極技術を開発したとのことです。
グラフェンでコーティングすることで酸化が防止できるとのこと。

実際のAg電極の使用状況ではむき出しで使用されることはなく、
有機膜や無機膜で保護コーティングされるとは思いますが、
確かにAgの弱点の一つとして酸化に弱いことが挙げられます。
Agナノワイヤー技術やCNT、グラフェン技術単独ではなく組み合わせて使用するといった
方法も色々ありそうですね。

ざっくりとですが読んでみたところ、
作成方法は、
PETフィルムをUV処理⇒Agナノワイヤをバーコート⇒UV処理⇒グラフェンをスプレーコート

グラフェンの積層回数によりシート抵抗とともに接触角も低下するようです。

130130 AgNW+GO 作成方法・特性


また実際の特性は下記のようです。

シート抵抗値 ~24.8Ω/□
透過率 T>92%(@550nm)
ヘイズ ~2.7%
色度 L*~95.16/a*~-0.47/b*~2.47
また耐久性も高く、10000回以上2mm曲げても大丈夫とのこと。

>
Surprisingly, the novel GO/AgNW/PET TCF exhibited superior properties, including a low Rsh value (average ~24.8 Ω/sq); high durability (over 10,000 cycles at a bending radius of ~2 mm); good chemical, corrosion, thermal, and adhesive stabilities; high transparency (T > 92% at 550 nm) without an anti-reflective layer; low haze (low mean reflectance, R(w) ~2.7% in the visible range); and a neutral colour (L*~95.16, a*~−0.47, and b*~2.47) (Fig. S4 and Table S1).

詳細はリンクにて。
http://www.nature.com/srep/2013/130123/srep01112/full/srep01112.html

動きの「重さ」について




ニコニコ動画での人気ジャンルの一つであるMMD(※)ですが、
元のツールがフリーソフトのため、様々な方が補完ツールを提供しています。
そのうちの一つにモデルの動作に「重さ」を設定できるツールが提供されています。
動画を見てもらえれば詳細は分かるかと思いますが、
要は動きに緩急をつけられるツールのようです。

大学時代は人形劇をやっていましたが、人形の動かし方のコツとして
「動き始めと動き終わりに「溜め」を作る」というものがあります。
例えばジャンプして移動する際に、ある点から点へ等速で移動するのではなく、
出だしは一旦縮まる→動き出しは素早く→滞空時はゆっくり→着地は素早く→着地後に溜めを作る、
とすると動きにメリハリがでます。

実際に自分の体を動かす際には意識していませんが、
重力や自分自身の体の重さ、バランスなどによって動作のスピードは増減されているのでしょう。
演劇やコントなどで「ロボットの動き」を表現するときに、一定のスピードで手足を動かしますよね?
あれの逆を考えてもらえればわかりやすいのではないかと思います。

動画を見てそういえばそうだったな、となんとなく思い出したので記事にしてみました。
何の参考になるのかは…まあよくわかりませんが(笑)

※『MikuMikuDance』(みくみくだんす)は、「樋口M」こと樋口優氏が個人で開発し、
自身のウェブサイト「VPVP(Vocaloid Promotion Video Project)」で
無償公開しているフリーの3DCGムービー製作ツール。
略称は「MMD」。

日立化成、タッチパネル用転写形薄膜透明導電フィルムの量産体制を構築

マイナビニュースより
http://news.mynavi.jp/news/2013/01/29/203/
日立化成は1月29日、タッチパネルの材料である転写形薄膜透明導電フィルム
「Transparent Conductive Transfer Film(TCTF)」の量産体制構築のため、
新たなフィルム製造ラインを同社山崎事業所に導入することを決定したと発表した。

日立化成ニュースリリース

130129 日立化成 TCTF
日立化成 TCTF TP構造


昨日の記事で話題に挙げました日立化成の透明導電フィルムについて、新たにフィルム製造ラインを
同社山崎事業所(茨城県日立市)に導入することがリリースされています。
すでに複数の客先にてフィルムの評価が進んでいるとのこと。

当該フィルムの特性は下記。
・厚み5.0um
・表面抵抗値 120Ω/□
・ヘイズ 0.8% (ポリカーボネート基板), 1.5% (PET基板)
・全光線透過率 91% (ポリカーボネート基板), 89% (PET基板)

130129 TCTF 透過率特性
透過率特性を見る限りかなり急峻な透過率カーブを持っており、ITO(インジウムドープ錫酸化物)と
比較しても良好な特性のようです。

130129 TCTFレジスト形状
レジスト形状(L/S=50/15μm)

130129 TCTFレジスト形状2
レジスト形状(S=25μm)

またレジスト形状をみても順テーパーにてファインピッチが形成されています。
支給はロール状とのこと。
構造図からは読み取れませんが、単独で両面パターニングできるのでしょうか?
金属配線パターンとの接続状態も気になりますね。

ニュースリリースの構造を見る限り、投影型の静電容量方式のタッチパネルとしての
用途を想定しているようです。
同社は「透明層重点フィルム」、「異方導電フィルム」についても
ラインナップを持っていることからそれらの基材と合わせての
販促活動を行っているのではないかと思います。

フィルム形態のタッチパネルは「ipad mini」で採用されているように、
ガラス形態のタッチパネルと比較して軽量なことが利点として挙げられますが、
タブレット製品が急速に出回る中で今後存在感を増していくのではないでしょうか。
他社の動きにも注目したいところです。

産総研、フレキシブルなカーボンナノチューブ透明導電フィルムを開発

産総研、フレキシブルなカーボンナノチューブ透明導電フィルムを開発
フレキシブルなカーボンナノチューブ透明導電フィルム
-酸化インジウムスズ(ITO)膜を代替する材料に-

日経プレスリリース
産総研プレスリリース

>
今回開発したCNT透明導電フィルムは、真空や高温プロセスを必要とせず、省資源、省エネ、かつ室温で成膜できる溶液プロセスで作製できる。
この透明導電フィルムは、基材フィルムの透過率に対して89~98 %の透過率のとき、表面抵抗率68~240 Ω/□という、ウェットコーティング法による透明導電フィルムとして
これまでに報告されたものと比較して世界最高レベルの透明性と導電性を持つ。
また、CNT特有の屈曲性や密着性により、耐屈曲性、耐衝撃性に優れ、折りたたむことができる。

AIST プレスリリース 20130125



産業総合研究所はカーボンナノチューブを使用したウェットプロセスで世界最高レベルの透明性と導電性を持つ
透明導電フィルムを開発し、89-98%の透過率の時に表面抵抗率が68-240Ω/□とのことです。
ぱっと聞くとそれほど抵抗率が低い印象がありませんので
手元にある「月刊ディスプレイ1月号」p.61 タッチパネル研究所 板倉氏によるITO代替フィルムの
一覧を見てみましたが、CNTを用いたフィルムについては膜特性が載っていませんでした。

そこで一時期発表が相次いだCambrios社製Agナノワイヤーの特性と比較してみますと、

■Cambrios社
60Ω/□ T=90%、180Ω/□ T>90%、30Ω/□ T=92%
■日立化成工業、DIC
10-250Ω/□ T=85-91%

■産総研(今回のプレスリリース)
68-240Ω/□ T=89-98%

確かにAgナノワイヤーの特性と比較して遜色ない特性のようです。
ドクターブレードを用いたダイコーティングが可能であるようですので、
Roll to Rollにも対応でき、量産性の拡大が期待できます。
またCNTインクはポリマーと混合しているようですが、このポリマーは溶液処理もしくは光焼成処理にて
除去可能とのことです。こちらも量産に適したプロセスです。
実際に抵抗式のタッチパネルを試作して駆動の確認も行い、屈曲状態でも駆動することを
確認しているとのこと。
抵抗膜方式のタッチパネルということなので、ベタパターンなのでしょうか。
パターニングまで出来るようになると、iphoneなどに使用されている静電容量方式の
タッチパネルまで実現可能となりますから、パターニング技術の開発が望まれます。

タッチパネルの現物は13/1/30~2/1まで東京ビックサイトで開催される「プリンタブルエレクトロニクス2013展」にて展示されるそうです。是非現物を見てみたいものですね。


カーボンナノチューブ・グラフェン (最先端材料システムOne Point 1)カーボンナノチューブ・グラフェン (最先端材料システムOne Point 1)
(2012/06/22)
高分子学会

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人工知能から考える「知性」

http://ascii.jp/elem/000/000/417/417954/
「酢鶏」作者が語る「一家に一台、人工無脳」の未来像

2009年と、もう4年前の記事ですが、
前回記事でちょっと話題にした「人工無脳」酢鶏の作者のインタビュー記事です。

sudori_588x.jpg




興味深いところをいくつか。


過去の会話ログから似たような流れを抽出して言葉を選ぶのが基本のプログラムになるんですが、
少し喧嘩腰の会話の流れがあったとして、
酢鶏が「氏ね!」などの言葉を拾ってきたらマズいですよね。
あと、誰かの個人情報が書き込まれているログを拾ってしまうのも問題です。
その辺りの調整を続けて、そうしたワードをピックアップしないようにする
フィルターを加えていく作業が必要になるわけです。

いわゆる「空気を読む」というやつですね。
「空気を読まない」というのが酢鶏の面白さですが、
確かに完全にランダム抽出だと、とんでもない語句を拾ってきてしまうため
ある程度の調整が必要なようです。
これ、小さい子供が外で変な言葉を覚えてきたときに
「そういうことは言ってはいけません」って教えるのと同じじゃないかと思うのです。
そう考えるとやはり情動(というより社会性?)が発達していない子供のうちって
会話ボットと同じでひたすら外部からの刺激を吸収している状態なんですね。
そこに意味を見出す、自分で考えるようになるのってどういうメカニズムなんでしょうね。



私が考える人工無脳の価値というのは、プログラムが作った文章単体ではなく、
その文章を介して起こるコミュニケーションです。
酢鶏がちょっとズレたコメントを出したときに、「おいおい! スゲー飛んだな!」と
盛り上がるなら、それは価値があると思うんですよ。
もちろん、そうした面白みが出るためには人工無脳を楽しんでくれる人が必要です。
つまり、受け手側となる人間に依るところが大きいんですよ。

さっきの話もそうですが、子供との会話も受け手側の大人がどう対応するかで
社会性がどう形成されていくかが異なると思うのです。
人がどうやって社会性を持つ生き物になっていくのか、
動物はどうやっているのか?
行動心理学や社会学の領域に人工知能というテーマは問いを喚起してくれそうです。



実際のところ、「酢鶏2」や「酢鶏3」を作る計画はあるんですけど、
現在の酢鶏とは別の性格になってしまうんですよ。
以前、こっそり酢鶏に「酢鶏2」を入れてみたことがあるんですが、
やはり雰囲気が変わってしまうんです。
普段酢鶏と会話している人たちから即座に「酢鶏、おかしくない最近?」
「いつものキレがないよ」といった反応が返ってきたので、すぐに戻しました。
エンジンを変えると、同じような性格に設定したつもりでも微妙な違いが出てくるんですよね

これも興味深い話で、人工無脳でもエンジンごとに違いが出てしまい、
それを変えてしまうと会話をしている相手に違和感を与えてしまうとのこと。
これはもう「キャラクターが出来ている」ということなんじゃないかと思います。
「自己」は無いけど、「キャラクター」がある。
つまり「自己」は内部からの定義づけに立脚しているが、
「キャラクター」というのは、観測している外部からの定義づけに立脚しているということですね。
考えてみれば当たり前のことなんですが。


しかし人工知能のことを考えると、必然的に対照となる人間のことを考えてしまいます。
人工の知能を作ろうとしたときに、どういうテストで「人工の知能ができた」と証明すれば
良いのか、つまり知能(知性)っていったいどう定義づければ良いのか?

チューリングテストなんてのはそのひとつの回答例です。
とはいえチューリングテストを考案するにあたり、
チューリングはあえて「知性」を定義していないみたいですね。

チューリングテストにも反論として「中国語の部屋」がありますし
そこのあたり、専門に研究している方々がどう捉えているのか、興味はつきません。







関係ない話ですがチューリングテストに代表される思考実験はネーミングが秀逸ですよね。
チューリングテスト
中国語の部屋
中国脳…攻殻機動隊を思い起こさせます。
コウモリであるとはどのようなことか
哲学的ゾンビ
マリーの部屋
逆転クオリア
水槽の脳…まんまホラーですね。胡蝶の夢を思い起こさせます。胡蝶の夢は思考実験ではなく説話ですが。
スワンプマン(沼の男)


ソードアートオンライン 10巻 アリシゼーション・ランニング 感想

ソードアート・オンライン〈10〉アリシゼーション・ランニング (電撃文庫)

ソードアートオンライン アリシゼーション編の中巻。
今まで謎を秘めていた菊岡の正体と目的、そして「アリシゼーション」という単語の意味が明らかになります。
前半部分では「アリシゼーション計画」の根幹を為すシステムについてのやりとりが中心。
VRMMOという架空のシステムから発展させてここまでの世界観を構築していることに、
世界観・システム好きとしては面白く読ませていただきました。
ソードでアートを前半は全くしていないのでそちらが好きな人には物足りなかったかもしれませんね。

後半はうって変わって学園ファンタジーもの。
美人で武人で、でも弱さも持っている先輩女性剣士とか、
生真面目な後輩女性剣士とか、相変わらずツボを押さえたキャラクターが出てきます。
彼女たちが後半の物語にどう絡んでくるのか、楽しみですね。

裏表紙のリズとシリカが不憫です(笑)
二人とも好きなキャラクターなので、もっと活躍してほしいですね。
(今回は出番あるのか…?)

ネタバレありの詳細感想については追記で。

ユーザーのための技術とブランド化戦略

ダイヤモンドオンライン
“IGZO搭載スマホ”はなぜヒットしているのか?
崖っぷちの電機各社を救う「ミラクル家電」の条件


熱気溢れる世界最大の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー」(CES)の直前、
その盛り上がりに水を差すような調査結果が家電協会から発表された。
2012年のデジタル家電の世界売上高が、リーマンショック直後となる09年以来の前年割れになったというのだ。
業績不振に喘ぐ日本の家電メーカーにとっても、不安なニュースである。
しかし一方で、国内では一筋の光も見え始めた。
シャープの高画質新型液晶「IGZO」(イグゾー)を搭載したスマホの売れ行きが、絶好調だというのだ。
苦境のなかでもヒット製品を生み出すことができれば、各社は復活への道筋をつけることができる。
「IGZO搭載スマホ」がヒットしている背景をリサーチし、
今ユーザーが本当に求めている技術・製品の条件を探ってみたい。
第二、第三の“ミラクル家電” は出るか。(取材・文/岡 徳之、協力/プレスラボ)


相変わらず国内のTVの売り上げは不調のようで、エコポイント特需の後は需要も落ち着いてしまい
頼みの新興国向けも低価格競争の状態です。
頼みの綱のモバイルについてもアップルの株価が1/24のNY市場で急落し、株価の時価総額で
約600億ドル(約5兆4千億円)の損失と報道されたように陰りが見え始めてきています。
スマートフォンについてもiphoneが出た当初のような勢いはない中、
シャープの「AQUOS PHONE ZETA SH-02E」(アクオスフォン ゼータ SH-02E)が
「スマホ機種別販売台数ランキング」で、6週連続の1位を獲得しているとのことです。

AQUOSブランドで一世を風靡したシャープのブランド戦略によるところも大きいのではないかと思いますが、
IGZO技術も実は目新しいわけでもシャープが開発した訳でもないのです※)
スマホユーザーの「電池持ちが良い製品が欲しい」というニーズに対して
IGZO」採用による低消費電力化=電池消費抑制という技術で答えたことが
消費者の心をとらえたのではないかと思います。

電池持ちの問題は以前からずっとあり、自分自身もスマホ用にモバイルブースターを
購入しましたが、スマホユーザーの掲示板でも「電池の持ち具合」は必ず話題になるトピックスです。
メーカー側の独りよがりではなく、ユーザーの要求にこたえる技術を導入することの
重要性が売り上げに如実に表れたケースでしょう。

日本のエレクトロニクス製品のガラパゴス化が叫ばれて久しいですが
iphoneのような「世界を変える製品」ではなく「電池の消費を抑える」という
一見地味な技術を導入した製品が実は日本の得意分野ではないかと思います。

そういった、地味でもユーザーの真に求める機能を技術でフォローすること、
併せて技術のブランド戦略についてもエレクトロニクス企業は上手くやっていく必要が
あるなと感じた次第です。




IGZO「インジウム(In)-ガリウム(Ga)-亜鉛(Zn)-酸素(O)」は
東京工業大学の細野秀雄教授らが発明した技術で、特許は科学技術振興機構(JST)が保有しています。
シャープは半導体エネルギー研究所とともに液晶への応用と量産化のための製造技術を確立して
特許化しており、併せてIGZOの商標権を取得し、ブランド化もしています。
JSTは国内外の企業に分け隔てなくライセンス供与する方針を打ち出していて、
ライセンス供与自体は韓国サムスン電子が2011年、シャープが2012年とむしろシャープの方が後発です。

もちろん「基礎技術を開発した」事と「量産技術を確立した」事には大きな技術的ギャップがあります。
大型有機ELの量産に韓国LGやサムスンが苦戦しているのが良い例です。
とはいえシャープのIGZOの量産も苦戦はしているようですが…。
亀山第二工場のラインを一部IGZO専用ラインに転換しているようです。


関連記事
IGZO-wikipedia
未来は、IGZOで進化する。~IGZOテクノロジーのご紹介~:シャープ
週刊ダイヤモンド:iPhoneより売れているIGZO搭載スマホの登場で一人負けのドコモに一筋の光
サンケイビズ:シャープに迫るサムスンの脅威 「IGZO」優位性は1、2年で崩れる?
週刊ダイヤモンド:シャープ再建の切り札 IGZO液晶の“不都合な真実”

湧き出すさかな

ねとらぼより
なにこれ? 凍った池に穴を開けたら魚がプリプリ湧き出してきた
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1301/24/news138.html


ロシアでの凍った池での魚とりの様子。
凍った池に穴を開けるだけで魚が押し出されてきています。

元記事ではコメント欄を参考にその理由を記載しています。

>>>>>
一体なぜこんなことが起こるのか? 動画のコメント欄によると、凍った池に穴を開けると、氷の重みで水が吹き出してくるのだそう。加えて表面が凍ったことで水中の酸素が少なくなっており、酸素を求めて魚が自ら穴のほうに寄ってくるため、こうした現象が起きるのだそうです。これは漫画「釣りキチ三平」でも「ドン突き漁」として登場したことがある漁法。氷上に打ち上げられた魚を手づかみでわっさわっさと回収していく様子は、釣りとはまた違った醍醐味がありそうにも見えますね。

「うわー」「ぎゃー」という魚の悲鳴が聞こえてくるようです。

ぎんぎつね 8巻 落合さより (ヤングジャンプコミックス) 感想

ぎんぎつね 8 (ヤングジャンプコミックス)ぎんぎつね 8 (ヤングジャンプコミックス)
(2013/01/18)
落合 さより

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ぎんぎつね 8巻 落合さより
神様の使いである神使(しんし)が視える少女、冴木まこと と彼女を取り巻く人々の日常を描いた物語。

ネタバレありのため、感想は以下にて。

「言葉」の取り扱い方

桜宮高校バスケ部キャプテンの自殺の原因は「体罰」ではない
大阪市立桜宮高校で、バスケ部の顧問の教師に暴力を受けていた男子生徒が自殺した。
この問題を受け、マスコミは連日のように「体罰」として取り上げているが、どうもしっくりこない。
この教師がやったことは「体罰」ではないからだ。

http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1301/15/news022.html

大阪市立桜宮高校で発生した男子生徒の自殺事件が問題となっていますが、
上記記事はその報道のされ方に疑問を呈しています。
自殺の原因となった顧問教師の暴力をマスコミは「体罰」と報道していますが、
実際に行われたことは「体罰」ではなく「虐待」ではないかと指摘しています。

確かに今回の問題に関しては「体罰」という言葉が一人歩きしており
記事の最後の方で指摘しているように、「体罰教師を見つけ出す」のが目的と
なってしまっているような印象を受けます。


少年たちのスポーツ指導の現場に軍隊式の「公開処刑」を持ち込んだ非常識な男を責めなくてはいけないはずが、
いつの間にか、「体罰教師」をあぶりだす魔女狩りになってきた。
こうなると、問題行動を起こす子どもに対して“厳しい指導”をするまともな教育者が、
モンスターペアレンツからの密告を恐れて萎縮する。


今回の場合について、指導に暴力が使われるのは全く不適切で、
それは「虐待」といってもよい内容だと思いますが、イコール「体罰教師を排除する」と
いう内容に繋がってしまっているところに「言葉」の取り扱いの危うさを感じました。
差別表現についても、そういった言葉が生まれたことで差別自体が顕在化してしまうこともあります。
悲しいかな、人間は主に言葉を用いなければコミュニケーションを取れない生き物です。
だからこそ、その「言葉」の取り扱いには敏感でいなければならないと思いました。






ここからは記事のテーマとは離れて、個人的な考えになりますが、
教師の暴力を伴った指導が良いとは決して思いません。
親がきちんと物事を教えていれば、子供は義務教育を受け始める年齢になった段階で
言葉を持って教え諭すことができるくらいの理解力を持っていると思うからです。
ですが残念なことにすべての子供がそのようなきちんとした親の教育を受けられているかというと
そうではない場合もあるのではないかと思います。
おおよそ子供の問題というのはイコール親の問題です。
知人にも教師をしている人間が何人かいますが、問題行動を起こす子供では
当人よりも親の方に問題がある場合があると聞いています。
そういった子供たちを教え諭すことに関して、大半の教師の方々は
日々悩みながら向き合っており、この顧問教師のやったことはそういった人たちに対しての
冒涜だと思います。
親も、教師も、大人とはいえ良いところも悪いところもある只の一人の人間です。
でも子供にとってはほとんど世界のすべてです。
理想論かもしれませんが、真剣に子供たちと向き合っている教師の方々に対して
胸を張れるような子供を育てられる親になりたいと思っています。





本文記事は下記にて。

パナソニックとソニー、4K有機ELテレビを開発へ(日経エレクトロニクス)

パナソニックとソニー、4K有機ELテレビを開発へ

酸化物半導体で共通の駆動素子、発光層はそれぞれ試作
 パナソニックとソニーが、大画面の有機ELテレビの開発を本格化する。両社は、それぞれ4K×2K(3840×2160画素)映像(4K映像)を表示できる有機ELテレビ向けの技術を開発。2013年1月8~11日に米国ラスベガスで開催された民生機器の展示会「2013 International CES」で、56型の試作品を披露した(図1)。

日経エレクトロニクス2013年1月号にてパナソニックとソニーがICESにて4K対応の有機ELテレビを
披露したと報じられています。
駆動素子には酸化物TFT半導体を用いているとのことです。
シャープが経営再建の切り札として挙げているIGZO技術も酸化物半導体ですね。
この駆動素子は実は同一のもので、ソニーがパナソニックに提供したもののようです。
両社の違いは発光素子の形成方法の違いだそうで、
ソニーは従来実績のある蒸着技術を用い、一方パナソニックは印刷技術を用いているとのことです。
印刷技術を用いているとなると高分子型の材料が思い浮かびますが、
そこのところはどうなんでしょう。
高分子型は耐久性に難がある印象ですが、材料開発も各社が鎬を削って進めていますので
これからに期待が持てますし、製造方法のコストとしてはやはり印刷方法に軍配が上がると思います、
現時点ではサムスンもLGも蒸着方式を採用しているようですが
(3色方式とカラーフィルタ方式という違いはありますが)
材料技術に強みを持つ日本メーカーの特長を生かして印刷方式での実現を是非目指して欲しいと思います。

有機ELに関しては九州大学の安達千波矢教授のチームが開発した「熱活性型遅延蛍光(TADF)」についても
注目が集まっています。
「リン光材料は不要になった」と力強いコメントもされているようで、俄かに盛り上がってきていますね。
OPERA研究紹介

関連記事
ソニーが56型の4K有機ELテレビ、酸化物半導体TFTを採用
【CES 2013】印刷を用いた4K有機ELを公開、パナソニック、酸化物半導体はソニーと協力

加賀ロリ

加賀ロリ


http://kagaloli.jp/about/

石川県にて萌えおこしとして
「加賀の伝統工芸」+「ロリイタファッション」のコラボイベントをやっているようです。
選考はすでに終了しており、3月2日にファッションショーが行われるとのこと。

つらつらと考えますと
萌えおこしと一口に言っても違いがありまして、
漫画やアニメの舞台設定となった地域が
その作品とコラボするパターン(井手口氏の分類に従えば「メディア主導型」)や、
地域・製品のイメージキャラクターに
いわゆる「萌え要素」を取り込むパターン(同様に「地域主導型」)等があります。
上記は後者ですね。

もちろんそれぞれメリット・デメリットがあって

メディア主導型では
・メリット…人気作品であれば一定の集客が見込める、実際に足を運んでもらえる可能性が高い
・デメリット…人気が出るか出ないかが読みにくい、版権ものであるため利用には一定の費用が必要

地域主導型では
・メリット…オリジナルのキャラクターであれば自由に使用できる、キャラクターの企画段階から
      参加してもらうことで客の取り込みが可能
・デメリット…キャラクターの話題性を上げにくい、話題になっても足を運んでもらえるか不明

職場が近かったので萌えおこしの代表格である鷲宮神社にも過去に初詣に行ったことがありますが、
確かにかなりの人出でした。
ただこれは企画の地元商工会がコンテンツを理解した上で地域住民の協力を上手く取り付けられたこと、
「らき☆すた」というコンテンツ自体の集客力が高かったことが
成功の要素としてあったのではないかと思います。

個人的にもこの「コンテンツへの理解」、「地域住民の協力」という要素が
特にメディア主導型の萌えおこしには重要だと思われます。
自分もそういう一面があるのでわかっているつもりですが、
アニメファンはキャラクターへの無理解に非常に敏感です。
キャラクターの設定を無視したグッズやイベント内容などについては注意する必要があります。
また盛り上がっているときのファンはあんまり周囲が見えていません(苦笑)
TV等で(どちらかというと否定的に)映される「アニメおたく」ほどではないと思いますが
大声を上げたりなどは結構してしまうのではないかと思います。
それが地域住民の目によく映らない場合もあるでしょう。
あらかじめ周囲の理解を取り付けておくことが肝要ではないかと思います。
(これが容易ではないとは思いますが)

自分もいわゆる「聖地巡礼」で「朝霧の巫女」という作品の舞台である
広島県三次市に行って漫画に登場する三次駅のホームの写真を嬉々として撮ったことが
ありますが、周りの人からしたら「なにやってんだろう」といった状態だったでしょう。

とはいえ市場として非常に魅力的であろう「萌え」については
今後も様々な形で取り込みがされるのではないでしょうか。
安易な商業化についてもファンはかなり敏感ですので
理解ある商品化を望みたいところです。

萌えおこし-Wikipedia

例えば資料としては下記。要旨は当記事と近いと思われますが、
より学術的に論じておられます。
といいますか、記事を書いてから読んだのですがおおむね同じことを書いていて
恥ずかしくなりました(笑)分類の名称だけは下記資料より採用させていただいています。
井手口彰典『萌える地域振興の行方 -
「萌えおこし」の可能性とその課題について-』(鹿児島国際大学『地域総合研究』2009年9月号)


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「文化の壁」を超える、超えない?

プレジデントオンライン
スーパー「世界ビッグ3」はなぜ日本で勝てないのか
http://president.jp/articles/-/5747

一年近く前の記事ではありますが、「なるほど」と思ったので。

世界のスーパーで圧倒的なシェアを誇るイギリスのテスコ、フランスのカルフール、アメリカのウォルマートが
日本ではなぜ苦戦しているのか、記事の筆者は日本の食文化が根底にあると指摘しています。

その解説の前に、日本文明と近代西洋―「鎖国」再考 (NHKブックス)という本を元に
明治期の日本の綿産業が100年以上も前に近代化したイギリスの綿産業になぜ勝てたかという
理由の説明から入ります。要約の要約になってしまい恐縮なのですが
要は「絹のような質感の夏物向けイギリス産綿布」に対して
「堅牢で、冬の寒さを防ぐ厚地の日本産綿布」の方が同様の衣服文化を持つ日本・アジア市場で
受け入れられたためだったということだそうです。

上記の事例と同様に3大スーパーが得意とする「標準化された商品の週に一度のまとめ買い」や「Every Day Low Price」を標榜する欧米大手小売企業の戦略が
・食べ物の「鮮度と多様性と旬」を評価する
・食への繊細な好みを背景にブランドが食を支配する
という特徴を持つ日本の食消費文化にそぐわないからと説明しています。

上記の説明の間に、ウォルマートが調達力とコスト削減力を背景にして競争優位を確保する経営であること、一方イトーヨーカ堂は速い商品回転率で勝負していること、などの企業戦略についても解説していますが
上記の日本の食消費文化の傾向についての話が私が「なるほど」と思ったポイントです。

確かに一例を挙げても
魚介類で言えば「関サバ、関アジ」、「大間のマグロ」、「下関のフグ」
(「伊勢エビ」もそうですかね。実は房総の漁獲量が多いらしいですが)
牛肉でいえば「松坂牛」、「神戸牛」、「近江牛」など、
野菜なら「九条ねぎ」「賀茂なす」、「練馬だいこん」とブランドには事欠きません。
このあたりの「1次産業製品のブランド化」がいつ頃から始まったのかについても興味を
惹かれるところです。
また「毎日スーパーへ行く」という購買活動についても特徴はありそうです。
考えてみれば江戸時代(もっとそれ以前?)には「棒手振」という移動販売業者がいたのですから
その頃からの習慣なのかもしれませんね。
(自分も幼少の頃に「行商のおばあさん」を見た記憶があります。
海なし県なので乾燥したワカメを売りに来ていました。)

つまるところ、「食」という非常に文化に根差したジャンルの製品についていえば、それぞれのお国柄に
マッチした戦略が求められるのかも知れません。
もっというとエレクトロニクスの代表製品であるTVについても、
例えばソニーがインド向けに当地の方が好む「赤」と「青」が非常に鮮やかな色合いを持つ製品を
開発して売上を伸ばしているといった事例を鑑みても、「文化」というのは
物を売る際においてかなり重要なファクターではないかと思います。
個人的な経験でいえばタッチパネルの色合いについて
ヨーロッパ系では「黄色みがかっている」ものが好まれるのに対して、
アジア系では「青みがかっている」ものが好まれると聞いたことがあります。
理由として「目の色が異なる」ためだそうで、これも「なるほど」という事例ですね。

また面白いのが一方でアップルの「iphone」、「ipad」に代表されるような
「世界中でほぼ同一規格で一斉に発売される製品」もまた売れているということ。
スマートフォンのような全く新しい体験(かっこよくいえばユーザーエクスペリエンス)を
もたらす製品では「文化の壁」も意味を為さないのかもしれません。

企業として「文化の壁」を超える、超えない、
どちらの製品を提供できるのかによって販売戦略というものは取捨選択されるべき
ものなのかもしれないな、と感じた次第です。

元記事の本文は追記にて転載しておきます。

本当に久しぶり。

テストもかねて4年以上ぶりに更新しました。
前回の投稿時はまだ新人でしたね。
今ではすっかり中堅社員ですね。

引き続きまったりしながら意味のある事も書けていくといいな…。
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