iPhone6S/6S Plus/6C 部品供給業者(サプライヤー)まとめ(追記)

ご好評いただいていた「iPhone6 部品供給業者(サプライヤー)まとめ」に引き続いて
iPhone6S/6S Plus/6Cについてもサプライヤーのまとめを行いました。
前回と同様に不確定情報・噂を含みますのでご承知おきください。
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In-cell/On-cell技術

インセルタッチ方式の5型/WQHD液晶ディスプレイ(JDI)
スマートフォンなどの薄型化に伴い、特にタッチパネルについてはより薄型化が求められてきています。
そのような中、液晶パネルメーカーでは付加価値向上策とて液晶パネルにタッチ機能を取り込んだ
In-cell(インセル)/On-cell(オンセル)技術に注力してきています。
ひとくちにインセル、オンセルといっても各社で液晶パネル内のどの層にタッチ機能を取り込むかが異なります。
下記は各社のインセル/オンセル構造の違いを表にしたものになります。

参考)日経テクノロジーオンライン:JDI、LG、シャープのスマホ向けインセル/オンセル戦略を読む
工程が増えることや加工が複雑になることにより歩留が悪化するという問題もありますが
iPhoneでの採用により一気に市場に浸透したことに加えて近年では歩留も向上してきており、
各社売り込みを推し進めている状況です。
一方でタッチパネル専業メーカーにとってはタッチパネルが不要になることになり脅威となっています。
iPhone6 部品供給業者(サプライヤー)まとめ(追記)

だいぶ情報が出てきているので、これまで報じられている「iPhone6」の部品供給業者を
まとめてみました。不確定情報・噂を含みますのでご承知おきください。
→→→「iPhone6S/6S Plus/6C 部品供給業者(サプライヤー)まとめ」を新たに掲載しました。
(14/9/25追記)
ガラスに挑む樹脂 日経エレクトロニクス2013 3-4より
日経エレクトロニクスの特集にてスマートフォンの部材としてのガラスと樹脂の比較について
記事が載っていましたので当該記事を参考にしつつ、樹脂部材について紹介します。
日経エレクトロニクス 2013 3-4 特集-1 ガラスに挑む樹脂
※日経エレクトロニクスは一部からでも購入できます。
また日経Digitalにて電子版も発行されています。
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スマートフォンやタブレットの部材は大きく以下の4つに分けられます。
1.表面カバー
2.タッチパネル
3.液晶ディスプレイ
4.バックライトユニット
それぞれ用途に応じてガラスと樹脂が使用されていますが
このうちの表面カバーとタッチパネルについてガラスと樹脂のせめぎあいが加速しています。
<表面カバー>
現在のスマートフォンやタブレット端末では主に化学強化ガラスが表面の傷つきにくさ、強度の高さから
採用されていますが、これに対して樹脂製品がガラスの置き換えを狙っています。
利点としては耐衝撃性(割れにくさ)、軽量化がありますが、
一方で①表面硬度の低さ、②剛性不足、③誘電率の低さ(感度の低さ)、④質感といった欠点もあります。
それぞれ対応として
①表面硬度の低さ⇒ハードコート剤・新素材の開発
②剛性不足⇒厚みを増やす・筐体側の設計で剛性を上げる
③感度の低さ⇒タッチパネルのシステム全体(センサ・制御LSIなど)の調整
④質感の低さ⇒ハードコート剤
などが挙げられます。
<タッチパネル>
従来から樹脂(フィルム)製のタッチパネルは製造されていますが、耐熱温度が低いために
センサー部分に使用されるITOの成膜温度を低くせざるを得ず、
光学特性(透過率)もしくは電気特性(抵抗率)が低いという欠点があります。
これについては耐熱性の高い樹脂部材が提案されてきています。
■表面硬度の向上
大日本印刷:ハードコート付き樹脂カバー 大日本印刷ニュースリリース

PC/PMMA共押し出しシートの両面に同社がハードコート処理
スペック
▼機械強度
・鉛筆硬度…9H ・耐擦傷性(スチールウール試験)…500g/cm2×200回
・屈曲性(マンドレル試験)…1.0mm厚 : 140mmφ/0.5mm厚 : 90mmφ
▼光学特性
・透過率:91.2% ・ヘイズ:0.4%
▼接触角(耐指紋性)
水:103度 /油:56度
新日鉄住金化学:シルプラス シルプラス製品情報

無機・有機重合体
スペック(シルプラスJ200)
▼鉛筆硬度:9H
▼全光線透過率:90-91%
ヘイズ:0.4-0.5%
▼引張弾性率:2,400MPa
▼プロセス耐熱(大気下、1h):160℃
▼耐擦過性(スチールウール):100回以上
▼耐薬品性(有機溶剤・酸・アルカリ 23℃24h浸漬):変化なし
■光学等方性・耐熱性の高さ
日本合成化学工業:「ORGA(オルガ)」 ORGA製品情報

紫外線硬化性ウレタンアクリレート
「ハードコートをそのまま厚くしたような製品」(同社)
スペック
▼鉛筆高度:3H/5H/7H(近く提供開始)
▼耐熱性:200℃以上
透明な板に原料を挟み、紫外線を当てることで製造。
製造時に外力が掛からないため、光学等方性がきわめて高い。
製造に手間がかかるため、化学強化ガラス並みの価格。
JSR:LUCERA(ルセラ) LUCERA製品情報(PDF) LUCERAニュースリリース

スペック
▼全光線透過率:88%
▼ガラス転移温度:280℃
▼誘電率 1GHz:3.14/10GHz:2.98
昭和電工:「SHORAYAL(ショウレイアル)」 昭和電工 ニュースリリース

スペック
▼耐熱性:250℃
▼全光線透過率:92%
▼鉛筆硬度:3H以上
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各社それぞれの技術を生かして樹脂部材に参入してきています。
最終的なセットメーカーに採用されるためにどのような特性を持たせるかといった着眼点が
求められるところではないかと思います。
記事が載っていましたので当該記事を参考にしつつ、樹脂部材について紹介します。
日経エレクトロニクス 2013 3-4 特集-1 ガラスに挑む樹脂
※日経エレクトロニクスは一部からでも購入できます。
また日経Digitalにて電子版も発行されています。
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スマートフォンやタブレットの部材は大きく以下の4つに分けられます。
1.表面カバー
2.タッチパネル
3.液晶ディスプレイ
4.バックライトユニット
それぞれ用途に応じてガラスと樹脂が使用されていますが
このうちの表面カバーとタッチパネルについてガラスと樹脂のせめぎあいが加速しています。
<表面カバー>
現在のスマートフォンやタブレット端末では主に化学強化ガラスが表面の傷つきにくさ、強度の高さから
採用されていますが、これに対して樹脂製品がガラスの置き換えを狙っています。
利点としては耐衝撃性(割れにくさ)、軽量化がありますが、
一方で①表面硬度の低さ、②剛性不足、③誘電率の低さ(感度の低さ)、④質感といった欠点もあります。
それぞれ対応として
①表面硬度の低さ⇒ハードコート剤・新素材の開発
②剛性不足⇒厚みを増やす・筐体側の設計で剛性を上げる
③感度の低さ⇒タッチパネルのシステム全体(センサ・制御LSIなど)の調整
④質感の低さ⇒ハードコート剤
などが挙げられます。
<タッチパネル>
従来から樹脂(フィルム)製のタッチパネルは製造されていますが、耐熱温度が低いために
センサー部分に使用されるITOの成膜温度を低くせざるを得ず、
光学特性(透過率)もしくは電気特性(抵抗率)が低いという欠点があります。
これについては耐熱性の高い樹脂部材が提案されてきています。
■表面硬度の向上
大日本印刷:ハードコート付き樹脂カバー 大日本印刷ニュースリリース

PC/PMMA共押し出しシートの両面に同社がハードコート処理
スペック
▼機械強度
・鉛筆硬度…9H ・耐擦傷性(スチールウール試験)…500g/cm2×200回
・屈曲性(マンドレル試験)…1.0mm厚 : 140mmφ/0.5mm厚 : 90mmφ
▼光学特性
・透過率:91.2% ・ヘイズ:0.4%
▼接触角(耐指紋性)
水:103度 /油:56度
新日鉄住金化学:シルプラス シルプラス製品情報

無機・有機重合体
スペック(シルプラスJ200)
▼鉛筆硬度:9H
▼全光線透過率:90-91%
ヘイズ:0.4-0.5%
▼引張弾性率:2,400MPa
▼プロセス耐熱(大気下、1h):160℃
▼耐擦過性(スチールウール):100回以上
▼耐薬品性(有機溶剤・酸・アルカリ 23℃24h浸漬):変化なし
■光学等方性・耐熱性の高さ
日本合成化学工業:「ORGA(オルガ)」 ORGA製品情報

紫外線硬化性ウレタンアクリレート
「ハードコートをそのまま厚くしたような製品」(同社)
スペック
▼鉛筆高度:3H/5H/7H(近く提供開始)
▼耐熱性:200℃以上
透明な板に原料を挟み、紫外線を当てることで製造。
製造時に外力が掛からないため、光学等方性がきわめて高い。
製造に手間がかかるため、化学強化ガラス並みの価格。
JSR:LUCERA(ルセラ) LUCERA製品情報(PDF) LUCERAニュースリリース

スペック
▼全光線透過率:88%
▼ガラス転移温度:280℃
▼誘電率 1GHz:3.14/10GHz:2.98
昭和電工:「SHORAYAL(ショウレイアル)」 昭和電工 ニュースリリース

スペック
▼耐熱性:250℃
▼全光線透過率:92%
▼鉛筆硬度:3H以上
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各社それぞれの技術を生かして樹脂部材に参入してきています。
最終的なセットメーカーに採用されるためにどのような特性を持たせるかといった着眼点が
求められるところではないかと思います。
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