もやしもん(12)限定版 (プレミアムKC) 石川 雅之

もやしもん(12)限定版 (プレミアムKC)もやしもん(12)限定版 (プレミアムKC)
(2013/04/05)
石川 雅之

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大人になるってなんだろう。





菌漫画、もやしもんの12巻です。


前巻で登場した謎の女子高生、西野 円(にしの まどか)がメインの巻。
彼女の事情と日本酒造りが並行して語られます。

日本酒に関しての色々な背景・事情、そして作り方が語られていますが、
個人的に一番印象に残ったのは149話の「大人とはなにか?」についての登場人物同士の議論の場面。

大学生宏岡亜矢の台詞。
「大学生ってさ なってみるとガキだよネ」
「小学生の頃って中学生はすごく大人に見えたし 中学の頃自分も高校生になったら 恋とかするんだーとか」
「言ってたけど自分が高校生になってみたら 小学校んときと何も変わんないガキな男が横で高校生なんだよね」
(中略)
「大人ってのは常にあたしからは遠いんだよ」

大学生武藤葵の台詞。
「そういえばあたしは 20歳になったら大人の仲間入りするんだと思ってたけど」
「相変わらず大人はハタチなんて鼻であしらって子供扱い」
「特にあたしなんかはさ30になってもそうなのかなァとか思っちゃうよ」

通りがかった立花助教授の台詞。
「ちなみに ちょっと外で聞こえてたが」
「30どころか40になっても一緒だぞ こんなオヤジでも上からはガキ扱いだよ」
「お前ら位の歳なら子供ぶる事も出来るがオッサンは逃げ場無しだよ」



自分が幼かったときは大人は何でもできて凄いと思ったりしましたが、
いざ「大人」といわれる年齢になってみると、とてもそうとは思えません。
いくらでも悩みますし、失敗しますし、後悔もします。

「大人」というものは「子供」から見て
あくまで相対的なものでしかないんじゃないのかと思います。
そんな事を感じた一冊でした。


で、それはそれとして。


こちらの記事でも書かれていますが、
それでも「大人になることは楽しいことだ」と子供に思わせるような存在でありたいと思うのです。
(同様の事を作家・大学教授だった森博嗣氏も言っていましたね)

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大人たちがみんな「仕事は辛いし、人生はつまらない。何もいいことなんかない」とばかり言っているようでは、子供たちが成熟したくなくなるのはあたりまえ。だから、大人は「大人であることは子供時代よりもっと楽しい」といい切れる人生を歩まなければならない。

 もちろん、それは簡単なことではないし、責任感だけで人生がおもしろくなってくるはずもない。しかし、大人になることがまるで楽しくないような社会に未来はないし、じっさい、大人になることはそう悪いことではないと思うのです。

 ぼくは大人になってからのほうがずっと人生を楽しんでいるし、何より楽になった。それはもう、あの地獄の日々が嘘のようです。
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あなたは大人ですか?子供ですか?


大人の方は子供に憧れられるような大人になれていますか?
子供の方は近くに憧れる大人はいますか?



私が大人になって(社会人になって)初めて思ったことは
「これで好きな本が好きなように買える、嬉しい!」でした。

私は大人になって楽しいと思っています。
大人のあなたもそうであることを願っています。








惑星のさみだれ全10巻 完結セット (ヤングキングコミックス)惑星のさみだれ全10巻 完結セット (ヤングキングコミックス)
(2010/12/15)
水上 悟志

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よつばと! 12 (電撃コミックス) あずまきよひこ

よつばと! 12 (電撃コミックス)よつばと! 12 (電撃コミックス)
(2013/03/09)
あずま きよひこ

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目の前には実物大の世界地図。



よつばと!の12巻です。
あいかわらず何も起きない、淡々とした日常を描いています。
今回の掲載ストーリーを挙げてみると

・オープニング…路上でお絵かきをしているよつばの上を渡り鳥の群れが通り過ぎていく話。(なんだそりゃ)
・よつばと とらこ…よつばがとらこに紐の結び方を教わる話。
・よつばと あおいろ…よつばがペンキでテーブルとダイニングの床を青色にしてしまう話。
・よつばと ヘルメット…よつばが自転車用のヘルメットを買ってもらう話。ダイニングの床も掃除。
・よつばと ハロウィン…よつばがハロウィンの仮装をしてお菓子をもらう話。
・よつばと キャンプ(前)…よつばと皆がキャンプに行く話。出発~昼食まで。
・よつばと キャンプ(後)…よつばと皆がキャンプに行く話。昼食後~翌日朝まで。

一行で各エピソードのあらすじは書けてしまいます。
ですが主人公のよつばにとっては毎日がエキサイティングな日々なのでしょう。
「よつばと キャンプ(後)」ラストの「きょうはなにしてあそぶ?」のセリフが印象的です。


丁寧だなと思うのはきちんとよつばのできることが増えていたり、持ち物が増えていたりしていること。
今回の巻でいえば「よつばと とらこ」で紐の結び方を習った後、次の話では人の靴の紐を解こうとしたり、
(解けば堂々と紐を結べますからね)リボンが結ばれた人形が転がっていたりする描写がありました。
その次の「よつばとヘルメット」でも寝室の床にリボンが結ばれた積木が転がっていました。
 またキャンプの前の回にあたる「よつばと あおいろ」の冒頭で大人たちがキャンプの食事の相談を
していたり、「よつばと ヘルメット」の回で「とーちゃん」がキャンプ用品のカタログ(?)を読んでいたりしていました。

個人的にどきどきしたのは「よつばと あおいろ」の回。
よつばがペンキ塗りを目撃した後に家でペンキを見つけたシーンは先の展開が読めていましたが
「ああ、まずいまずい」と焦りました。
大事にしている人形が被害に遭わなくてなによりと胸をなでおろしたり。

よつばの天真爛漫さも魅力ですが、彼女を取り巻く周囲の大人の温かい目線にほっとする漫画です。
自分はそんな大人になれているのでしょうか。
ふとそんなことを考えてしまいます。

乙嫁語り 5巻 (ビームコミックス) 森薫

乙嫁語り 5巻 (ビームコミックス)乙嫁語り 5巻 (ビームコミックス)
(2013/01/15)
森 薫

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ジャンル分けが難しいですが、19世紀中央アジアを舞台に「嫁」という切り口でそこに
生きる人々の日常を描いた漫画です。

今回の5巻は前半で双子の少女、ライラとレイリの結婚式の様子が描かれ、後半で1巻から登場している
アミルとカルルクの日常が描かれます。間にはカルルクの婆様の武勇伝エピソード。

今回もとにかく書き込みがすさまじい。カーペットの柄から登場人物の服の柄までひたすら書き込まれています。

詳細は追記にて。

かみさまのいうとおり! (9) (まんがタイムKRコミックス) 湖西晶

かみさまのいうとおり!  (9) (まんがタイムKRコミックス)かみさまのいうとおり! (9) (まんがタイムKRコミックス)
(2013/02/27)
湖西 晶

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ついに完結。
単行本全9巻、全122話。連載9年の作品です。

作者を知ったのはファイヤーエンブレムか何かのアンソロジーだったかと思います。
鼻血体質のシスター見習いの少女まりあをと彼女を取り巻く人々を描くコメディ作品。

宗教に対して寛容なため、色々な宗教の学生が通う高校。そこに通う主人公の安部まりあは
ちょっとした単語に反応して鼻血を吹いてしまう妄想体質。
(「マンホール」とか「アナリスト」とか「マンネリ」とか…笑)
たまに単語のどこに反応しているのかわかりづらい場面があったりして考え込んだり。
その他、山伏見習いのファザコン少女山伏実希代(やまぶしみきよ)、
まりあの幼馴染で神社の巫女、成績はいいけど万年2位の鳥居くりこ、
学年トップで得度済みの女子高生僧侶の王城なむの友人たちが織り成す
コメディ作品です。

詳細感想は追記にて。

東京の地霊(ゲニウス・ロキ)  4.台東区 上野公園

4.台東区 上野公園
 江戸の鬼門に「京都」があった
 -いまも生きつづける家康の政治顧問・天海の構想

 上野の話。
 上野に関しては高崎線の終点ということもあって「東京の入口」という印象を
 個人的に持っています。
 また博物館や美術館が集中していて、一時期足繁く通った場所でもあります。
 では何故上野にこうも文化・芸術施設が集まっているのか?
 その由来について語られています。

 さて上野には寛永寺というお寺があります。正式名称は「東叡山 寛永寺」。
 立地としては江戸城から見て東北(丑寅)の方角、つまり鬼門です。
 ちなみにこの反対側、西南(未申)方角には芝の増上寺があります。

 上野寛永寺 根本中堂

 この寛永寺、名称が示すように寛永年間の創建とのことなのですが、
 年号を寺号にするのは国家的な重要性を持つ寺院とされていまして、
 例として延暦年間に創建された比叡山延暦寺があります。
 実は寛永寺はまさに“東”の比“叡山”として建てられた寺なのです。
 寺の開基は慈眼大師、世にいう天海僧正・南光坊です。
 彼の目論見とはつまり、江戸を京都に比定するという着想だったのです。
 
 同様に上野の山の下にある不忍池は琵琶湖に比定されます。
 この為に天海は琵琶湖にある竹生島(宝厳寺弁天堂がある)と同じものを
 不忍池に作り、そこに弁財天の御堂を建立しています。
 また上野にある清水堂は京都の清水寺に比定されており、
 そのためこの御堂も清水の舞台と同様に懸造(舞台造)になって
 斜面から迫りだしています。

不忍池辯天堂
上野清水観音堂


 上野はまさに江戸の江戸たる所以を象徴している土地というわけです。

 故に、江戸が江戸でなくなる時、つまり明治維新の際において上野が
 江戸における唯一の戦いの舞台となります。
 それが彰義隊の上野の山立てこもりです。

上野戦争


 対する官軍の指揮官である大村益次郎もそれをわかっていたのだろうと
 筆者は推測しており、「江戸の武士を上野で葬ることで、江戸はその魂をゆずりわたすと
 見抜いたに違いない」と記しています。
 この上野の戦いに持ち込むまでの大村の戦略についても興味深く述べられています。

 そして、これ以降、上野が文化・芸術の土地となってゆくのは、江戸の鎮護の場所に
 対する明治政府の精一杯の敬意があったのだと筆者は考えています。
 
 今後も文化・芸術の土地としての上野の力は続いていくであろうし、
 そう思いたい何かを感じさせるエピソードでした。

関連ページ
寛永寺HP

東京の地霊(ゲニウス・ロキ) (ちくま学芸文庫)東京の地霊(ゲニウス・ロキ) (ちくま学芸文庫)
(2009/02)
鈴木 博之

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Talking Rock! (トーキングロック) 増刊 BRAHMAN (ブラフマン) 特集 2013年 03月号 [雑誌]

Talking Rock! (トーキングロック) 増刊 BRAHMAN (ブラフマン) 特集 2013年 03月号 [雑誌]Talking Rock! (トーキングロック) 増刊 BRAHMAN (ブラフマン) 特集 2013年 03月号 [雑誌]
(2013/02/16)
不明

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久しぶりに音楽雑誌購入。
お目当ては山中さわおさんです。







MAN WITH A MISSIONも載っていたので読みふけりました。
しかし、MAN WITH A MISSIONの記事は全編カタカナが多用されているので、
読みにくいことこの上ないですね(笑)
音楽は聴きやすくて好きなんですが…。
お気に入りは以下の2曲。



東京の地霊(ゲニウス・ロキ)  3.文京区 護国寺

護国寺

3.文京区 護国寺
 明治の覇者達が求めた新しい地霊
 -その「茶道化」の立役者 高橋箒庵

音羽の護国寺の話。
自分と地縁がある訳ではありませんが、面白い話だったので。

建立は元禄五(1692)年、発願は桂昌院。この人は三代将軍徳川家光の側室、
そして五代将軍徳川綱吉の生母です。よってこの寺のパトロンは幕府そのもの。
(こういう寺を「幕府一建立の寺(ばくふいちこんりゅうのてら)」というらしい)
と、いうことは時代が江戸から明治に移り変わる中で衰退してしまうのでは…と
思いきや、この寺はそうではありませんでした。

理由の一つが陸軍墓地として敷地の一部を提供したことらしいですが、
そのため明治の偉人と呼ばれる人たちのお墓が多いそうです。
例を挙げれば、
三条実美山縣有朋大隈重信大倉喜八郎・安田善次郎・団琢磨・田中光顕などなど。
ジョサイア・コンドルのお墓もあるそうです。
そして実は都内屈指の茶道のメッカであり、それに箒庵高橋義雄という人物が深く絡んでいるとのこと。
高橋箒庵


実際、本書でも解説されていますが護国寺には茶室が多くあります。
正門を上った先の不老門の右手に箒庵と仲麿堂。
左手上の方に不昧軒、円成庵、宗澄庵。
庫裏の一角にも月窓軒、化生庵、艸蕾庵といくつもの茶室が並んでいるそうです。

月光殿


さてこの高橋氏、明治末期に寺から財政再建を持ちかけられると手始めに自分の知り合い
(大倉喜八郎・安田善次郎・団琢磨など)を誘い墓を作らせ仲麿堂・三笠亭・箒庵を寄進。
そしてちょうど関東大震災の復興で愛宕山にある松平不昧公という大茶人の墓所を引っ張ってきます。
これを機に円成庵と不昧庵という茶席を建立し、またその後原六郎の邸内にある慶長館(元三井寺月光院)を
移し月光殿と定め、昭和九年に化生庵、十一年に艸蕾庵の寄進を受けます。

この一連の流れに自分は日本建築の特長、ひいては日本人の精神構造の一端を垣間見た気がしています。
つまり日本の建物はその建物の持つ精神ごと“移設できる”のです。
伊勢神宮の式年遷宮の例を引くまでもなく、日本では神様も「のれん分け」や「引っ越し」をします。
これは日本の建築が基本的に木造であり、かつ釘を多用しない建築方法であること、また地震大国であり
自然災害により建物が喪失しやすいために「建物の移動性」が容認されたのではないでしょうか。

護国寺のプロデュースというエピソードを知り、そんなことを考えた次第です。


関連ページ
個人ページ 古今建物集-護国寺(写真が豊富に掲載されています)
護国寺HP

東京の地霊(ゲニウス・ロキ) (ちくま学芸文庫)東京の地霊(ゲニウス・ロキ) (ちくま学芸文庫)
(2009/02)
鈴木 博之

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東京の地霊(ゲニウス・ロキ)  1.港区六本木

六本木周辺
1.港区六本木
 民活第一号の土地にまつわる薄幸
 -時代に翻弄された皇女の影を引きずる林野庁宿舎跡地

六本木1丁目周辺の話。
東京ほど常に「再開発」している土地は無いのではないかと思いますが、
例えば六本木ヒルズは近年の再開発の代表ではないでしょうか。
とはいえ着工は2000年4月、竣工は2003年4月。完成してから10年経っており、
本書の発行は1990年と更に10年前と時代の流れの速さを感じさせます。

この土地も森ビルグループに払い下げられたそうですが
(六本木ヒルズがある6丁目とはちょっと離れています)、その前は林野庁の土地でした。
ではその前はというと「皇族賜邸地」、つまり宮家の屋敷用地だったそうです。
住人は初め静寛院宮、つまり皇女和宮です。
宮家の有栖川熾仁と婚約していたが、幕末の公武合体政策の元、徳川家茂と結婚させられたという方です。
その後、わずか50日間の終戦内閣総理の東久邇宮稔彦の邸地となり、終戦後のGHQによる
皇族財産の凍結→国有化という流れから旧帝室林野局→農林省林野庁へと編入され国有化、
民間払い下げへと至るわけです。

本書の他の章でもしばしば出てきますが、都内の大型ホテルやビルが建っているあたりは
元々皇族の土地であったり、その前は大名の屋敷であったりが多いように思えます。
そういった土地を訪れた際にはそんな歴史の綾に思いを馳せるのもいいのではないでしょうか。

東京の地霊(ゲニウス・ロキ) (ちくま学芸文庫)東京の地霊(ゲニウス・ロキ) (ちくま学芸文庫)
(2009/02)
鈴木 博之

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  • Author:miyabi
  • 2013/1よりディスプレイ周りの技術情報を掲載。

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